大人からも絶大な支持を集める映画『クレヨンしんちゃん』シリーズ。第24弾となる『映画クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』では親から子への無償の愛と、仲間との友情をしんちゃんワールドならではの大きな笑いとともに伝えてくれる。
ゲスト声優の安田顕と吉瀬美智子も「最高傑作になるのでは」と完成作を絶賛。父・母でもある二人に子供への愛や、仲間との絆について聞いた。

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 夢の世界を舞台に、嵐を呼ぶ5歳児・しんのすけが大暴れする本作。安田が、物語の鍵を握る謎の転校生・サキの父親役を。吉瀬がサキの母親役を演じる。高橋渉監督とともに劇団ひとりが共同脚本を担い、親から子への愛情があふれ出すような内容となったが、脚本を読んだ安田は「親としても共感できる部分がたくさんあった」、吉瀬も「大人でも子供でも、誰が見ても笑えて泣ける作品だと思った」と大いに胸を打たれたそう。

 実生活で小学生の娘を持つ安田は、本作への参加を愛娘がとても喜んでくれたとか。一方の吉瀬も2歳児の母親だ。吉瀬は「毎日が成長ですね。先日おにぎりを食べているときに、私の口に海苔がついていたみたいで。娘が『ママ、ついているよ』といって取ってくれようとしたんです。なかなか海苔が取れなかったんですが、そうしたらティッシュを持ってきて拭いてくれたりして。
『こんなこともできるようになったの!?』と感激してしまいました」と娘の成長ぶりに目を細める。

 すると安田は「その年頃のお子さんは1日1日、成長を見ることができますよね」としみじみ。「日々変わっていくからすごく楽しいし、感動しますよね。例えば、歯が抜けたことにしてもひとつひとつに感動する自分がいて。考えてみると、親子3人の写真をあまり撮ったことがないな。やっぱり撮っておくことも大事ですね」とこちらも子煩悩な一面をのぞかせる。 初共演で夫婦役を演じた2人。吉瀬は、真面目な顔で爆笑トークを炸裂させる安田に対して、「緊張を解きほぐしてくださいますし、本当に楽しい現場でした」と思わず笑みをこぼす。安田は「本当におきれいですよ」と吉瀬の美しさに見とれつつ、「でもお会いしてお話していると、すごくユーモアがあって気さくなんです。そういうギャップがまたステキだなと思って」と惚れ惚れ。会話のやりとりもとても心地よく、息ぴったり。ぜひ実写でも夫婦役を見てみたいものだが、「ふざけた夫婦になるかもしれませんね」と吉瀬。
安田は「吉瀬さんと夫婦役をやれたとしたら、それだけで光栄なこと。妻の“ちょっと聞いてよ”という話をずっと“うんうん”と聞いている夫役を演じたいですね」と妄想を繰り広げる。

 安田は、しんちゃんの幼稚園の友達で結成された「カスカベ防衛隊」の絆にも感動したそう。自身にとって、仲間の大切さを感じる瞬間はあるだろうか?すると「僕は“TEAM NACS”という演劇集団に所属していますから、一緒にお芝居をしていく中で“仲間っていいな”と思うことはありますね」と告白。「ちょっとだけみんな舌が長くなったり、顎が伸びればいいのに。そうすれば僕に仕事が来るのにと思ったりね。でもやっぱり仲間だからこそ、こうやって好き勝手なことが言えるんだと思います」。

 吉瀬は「本当にうらやましい。一人でやっていると、一人で背負わなければいけないものもある。グループだと相談もできたり、グループだからこその楽しさもあると思う」と羨望の眼差し。女優として進む上では、「あまり貪欲に夢は見ない方なんです。日々、ひとつひとつクリアしているようなイメージ」とコツコツ型だとか。
「周りのサポートがあってこそ。私は本当にラッキーなんです」とやはり仲間がいてこそ、やりたい仕事に向かうことができていると感謝の気持ちを語っていた。(取材・文・写真:成田おり枝)

 『映画クレヨンしんちゃん 爆睡! ユメミーワールド大突撃』は4月16日より公開。
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