2014年に人気を博した舞台『ダンガンロンパ』。そんな同作の再演が決定し、名称を新たに『ダンガンロンパ THE STAGE ~希望の学園と絶望の高校生~ 2016』とし、6月の東京公演を皮切りに名古屋、大阪、神奈川4都市で上演される。
今回は主人公・苗木誠役の本郷奏多が再演にかける思いを語ってくれた。

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 私立 希望ヶ峰学園に集った超高校級のエリートたちが殺し合いを繰り広げる本作は今年、舞台のみならず、ゲームやアニメでも新作がメディアミックスで展開される。 

 本郷は、「前回、始まる前は“どうなるかな?”という不安でいっぱいでした。でもいざ演じてみたらすごく楽しくて、いい物ができたと感じていました」と述懐。再演について「舞台にもまだくわしくなかったので、再演というものがあると知らなかったです。お話が来た時2つ返事で“ぜひ”と受けさせて頂きました」という。

 再演ということで、ファンからはさらなるバージョンアップに期待を寄せるところ。本郷自身は「演出の田尾下(哲)さんも“新しくチャレンジしたい”とおっしゃっていましたので楽しみです。あとはキャストが3分の2くらい変わります。それがどういう風になるのか」と未知数な再演にイメージを膨らませている様子。

 映画『進撃の巨人』シリーズやBSスカパー!のオリジナル連続ドラマ『アカギ』など、漫画原作の作品に多数出演する本郷。しかし“ナマモノ”とも評される舞台はまた一味違うという。
「役者さんによっては“全部一緒だ”と言う方もいらっしゃると思いますが、僕にとっては別物で、使う技術が全然違うと思っています。それでも公演ごとにパフォーマンスの差があってはいけません。毎回、100なら100で、それ以下にならないように意識しています」。 『ダンガンロンパ』で演じる場合はさらに特別。「ゲームの原作が作り込まれた世界観を、ビジュアル含めて再現します。役者もオーバーに楽しんでやっていいものであって、むしろそこにリアルな人間としての芝居を盛り込むと逆に冷めてしまうかなと考えています。こういう機会はあまりないので、ゲームのキャラクターになった気持ちで存分に演じたいです」と意気込みを語ってくれた。

 自身が演じる“超高校級の幸運”の持ち主・苗木誠については「最初はどんな人なのか分かりませんでした。彼は、まわりの皆才能があふれるなか、ただ抽選で選ばれたキャラクターです。パッと聞くと何の個性もないように思われがちですが、実は内面の気持ちが強く、芝居に一番熱が入っていい、すごくやりがいのあるキャラクターだと思っています」と分析する。

 もしも自分が希望ヶ峰学園に入るなら。本郷自身は超高校級に何者になるか聞いてみると「う~ん、残念ながら俳優ではないですよね…。
ガンプラも、好きですけどモデラーは上には上がいますし…」と謙遜しつつ、「超高校級のオールラウンダー、ですかね。全部できるけど全部80点。自分はそういう人間だと思います」と自己分析して、恥ずかしそうにくしゃっと笑顔をみせた。(取材・文・写真:サクライコウジ)

 本郷奏多が主演をつとめる舞台『ダンガンロンパ THE STAGE ~希望の学園と絶望の高校生~ 2016』は、6月16日より7月16日まで東京、名古屋、大阪、神奈川で順次公演。
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