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VS系のホラー映画は、日本で最も有名な都市伝説、女子トイレに潜む少女の霊“花子さん”と、神奈川県川崎市を中心に広がる都市伝説、男性トイレに潜む少年の霊“ヨースケ”が激突する『トイレの花子さん新章 花子VSヨースケ』(7月2日公開)だ。これまで、“トイレの花子さん”は、『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン』の松岡錠司監督が手がけた松竹版、『TRICK』『SPEC』シリーズの堤幸彦監督による東映版など、何度か映画化されてきたが、“VSモノ”の花子さんは今回が初となる。
「今までの花子さんの映画がいじめを題材にしたものがほとんどだったので、今回はいじめ以外をテーマにしようと企画しました。大友克洋さんの漫画『童夢』の超能力対決シーンをイメージしながら、(本作の)鳥居康剛監督と打ち合わせていった感じです。というのも、花子さんやヨースケがただ怖いだけでなく、特殊能力を持っている設定なんです。そのため、対決によるアクション要素と、ホラーならではの怖さの両立が難しかったですね」。
そう話すのが、本作の配給元のチャンスイン担当者だ。そして、「ホラー映画にはキャラクターが立っている悪役が多いので、対決モノが作りやすい」とキッパリ。また、別の関係者は、「ホラー映画では、最恐や最強など、そういった類の言葉で、登場する悪役キャラクターがとにかく恐ろしいということをアピールします。それはどこも同じですから、様々なサイトや雑誌でホラー映画のランキングが発表されることは多く、だったら誰が一番強いのかハッキリさせようと、企画が生まれてくる。この企画が実現すれば、こちらの映画のファン、あちらの映画のファンと、単純に考えれば観客動員数は単純に2倍」とほくそ笑む。
現在、『リング』シリーズの貞子と、『呪怨』シリーズの伽椰子が激突した『貞子vs伽椰子』は、6月20日発表の全国週末興行成績では初登場4位と好発進。それぞれのシリーズで比べると、『貞子3D2』の興収比123.6%、『呪怨 -ザ・ファイナル-』の興収比では254.3%と、大幅増の興収を記録している。今後、このヒットを受けて、どのようなVSモノが登場してくるのか、楽しみなところだ。