この夏、ゲームブランド・Keyの『planetarian~ちいさなほしのゆめ~』、『Rewrite』の2作品がアニメとなって登場。Keyファンにとっては心踊る、暑い夏がやってくる。
そこで今こそ、“鍵っこ”と呼ばれるほどの熱心なファンをもつKeyの魅力を振り返ってみたい。

【関連】『planetarian』『Rewrite』ビジュアル

 Keyは、株式会社ビジュアルアーツを代表するゲームブランド。恋愛アドベンチャーゲームでありながら、嗚咽ものの感動ストーリーが用意され、いわゆる“泣きゲー”といわれるジャンルを確立した存在として知られている。

 第1作目の作品である『Kanon』をはじめ、『AIR』、『CLANNAD』、『リトルバスターズ!』などアニメ化された作品も多く、作品を発表するたびにファンを増やしてきたKey。とりわけ『Kanon』、『AIR』、『CLANNAD』は泣ける要素が高く、「泣いた作品ベストワン」「人生の一本」としてあげる人も多いほどだ。

 Keyのすごさとは、コミカルとシリアスのバランス。ファンタジーとリアルのバランスにあると感じる。例えば、雪の街を舞台に、ひとりの少年と5人の少女たちが織りなす人間模様を描いた『Kanon』。ドジっ娘さゆえにたい焼きを食い逃げしてしまう女の子など、コミカルかつお約束のドタバタ劇に巻き込まれているうちに、主人公と少女たちのつながりの秘密が明らかとなり、いつの間にか「人が人を思う強さ」に感動してしまうはず。

 『AIR』は、現代と千年前が交差する壮大な感動ストーリー。恋愛模様ももちろん感動ポイントだが、本作で有名なのが、原因不明の病に侵されたヒロインが、最後に母に言ったセリフ「もうゴールしてもいいよね。」。必死に生きたヒロインが母の胸にそう言って飛び込むシーンは、号泣ものだ。
そして主人公とヒロインの恋、結婚、出産、子育てまで人生とまっすぐに向き合った作品が『CLANNAD』。こちらも恋愛だけでなく、主人公とその父、主人公と娘など、親子の絆に泣かされる傑作だ。愛する人を失うことや、その後の再生の物語を描き切り、人の弱さ、愛の強さを伝えた。 どれもが度肝を抜かれるファンタジックな展開が起きるのも特徴で、想像を超えるような内容に「ありえない!」と思いつつも、先が読めないストーリーにワクワクとさせられる。Keyの作品が泣けるのは、そのファンタジックな舞台を使いつつも、「人と人のつながり」「人を愛すること」という生きる上での本質をしっかりとつかんでいるからだ。コミカルにしてシリアス。ファンタジーにしてリアル。未見の方がいたら、笑っているうちに涙腺が崩壊してしまう、魅惑のKeyの世界へとぜひ飛び込んでみてほしい。

 アニメ『planetarian~ちいさなほしのゆめ~』は7月7日よりネット配信が開始されるほか、劇場版となる『planetarian~星の人~』が9月3日よりスクリーンに登場。封印都市・プラネタリウムに迷い込んだ男と、そこで出会ったロボットの少女が織りなす奇跡の物語だ。一方、7月2日よりTOKYO MXほかにて放送スタートする『Rewrite』は、緑化都市・風祭を舞台に、主人公をはじめとする生徒たちが、不可解な出来事の調査を開始。誰も知らない「真実」の物語を明らかにしていくストーリー。


 一体、今度はどんな世界へと誘ってくれるのか。この夏は、Keyにどっぷりハマってみてはいかがだろう。
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