人気アニメ『弱虫ペダル』のテレビシリーズ第3期『弱虫ペダル NEW GENERATION』が現在、放送中だ。個性あふれるメンバーが繰り広げる熱きドラマに釘付けになること必至だが、第3期からは新たなキーマンとして声優宮野真守が参戦。
今期よりがっつりと登場することになる野島健児とともに、アフレコ現場の印象や役柄に共感する点を聞いた。

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 渡辺航の漫画原作をもとに、ロードレースにすべてをかける高校生たちのドラマを描く本作。主人公・小野田坂道の属する総北高校にとって、最大のライバル校・箱根学園の2年生コンビとして、野島と宮野が出演する。

 野島が天才肌の黒田雪成を、宮野が2m2cmの身長を持つ葦木場拓斗を演じるが、野島は「アフレコの時の後ろ姿が葦木場!葦木場って自転車のタイヤが小さく見えるんですけど、宮野さんも後ろから見ているとマイクがないんじゃないか!?と感じる時がある(笑)」と宮野の役へのマッチングについて楽しそうに告白。それを聞いて宮野も大爆笑するなど、息もぴったりだ。

 今回は「今までとは違う二人の芝居が見られる」と声を揃える。宮野は「黒田は、次第に“こんなにワイルドな人だったんだ”とわかる人。とても熱くて。野島さんとは現場でご一緒することも多いですが、僕はこういう野島さんのお芝居を見るのは初めてかもしれない。ワイルドな野島さん、かっこいい!と思いながら見ています」。野島も「葦木場を演じる姿を見て、“宮野さん、こういう役もやるんだ”と衝撃を受けました。初回のアフレコで役もつかんでいて“あぁ、葦木場ってそういう役だよね!”と僕の中ですごく開けた感覚があった」とお互いの新境地に惚れ惚れだ。


 アフレコ現場について野島は、「レースのよう」と劇中と重なると話す。「キャラクターの熱さを役者が受けるという、相乗効果を感じています。その熱があちこちに飛び火していくような感じです」。宮野も「役者陣の作品への愛がものすごい。だからこそ僕も、絶対にその仲間入りをしたいと思ったし、そのためには自分の役にまっすぐに向かって演じていきたい。キャラクターたちは全力を出し切らないとゴールできないんですよね。なので役者陣も出し切らなきゃ!という思いでいる」と魂を燃やすような現場だと話す。 チームメイトの泉田を演じる阿部敦の熱演にも驚愕したそう。「全力を出して汗、びっしょり」(野島)、「しかも叫ぶセリフが“アブ!”ですからね!」(宮野)と泉田のおなじみセリフを発して、二人で大爆笑。さらに宮野は「3期ではついに彼の背筋“ファビアン”が出ますから。神々しくて、感動的でした。映像演出もキラキラしていましたが、見ている僕らの眼差しもキラキラしていた」と続けつつ、その熱に「すごく影響を受けるし、頼もしい」。
野島も「キャラクターや作品に対して、いつも彼に相談しているんです」と阿部を信頼しきりだ。

 本シリーズのキャラが魅力的なのは、原作者の渡辺が一人一人に愛を込めて血肉を通わせているからだ。野島は「黒田はオールマイティな人だったけれど、自転車に出会って覚悟をしっかりと決めていく。何かを遂げるためには覚悟をしなければいけないと、心の熱い部分を刺激されました。彼の目標である荒北を見ていても、もっと全力でペダルを回していいんじゃないか、ギリギリで攻めていっていいんじゃないかと思える」と話す。一方、宮野も「葦木場はすごく“弱虫”。第4話の回想シーンで彼が泣いてしまうシーンは忘れられない。そんな彼が必死に奮い立ってどう強くなっていくのか、彼のドラマチックな部分は印象に残っています」と役に心を動かされることも多い様子。

 先輩の背中を見て成長し、熱い想いを引き継いでいく役どころとなるが、「若い頃に、大先輩に“これからはお仕事を楽しみなさい”と声をかけてもらったのは、宝物。第二の声優人生が始まった気がした」(野島)、「“思いきりやった方がいいよ”とポロっと言っていただいた一言で、すごく楽になったことがある」(宮野)と彼らも先輩たちから大いに学び、歩みを進めてきた。キャラクターに火をつけられ、新境地に挑んだ二人がさらに『弱虫ペダル』の世界を輝かせる!(取材・文:成田おり枝)
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