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小さい頃から『映画ドラえもん のび太の恐竜』や『映画ドラえもん のび太の宇宙開拓史』などを鑑賞し、涙してきたという平井。そんな彼は『ドラえもん』に「燦々と降り注ぐ太陽」のようなイメージを持っていたという。一方で「自分は日陰のイメージなので、なんとなく届かないのかなって感じがしていたんです」と「僕でいいの?」と感じた理由を語った。
そんな中で挑んだ曲作り。平井にはあるテーマがあったという。それは「媚びないこと」。「もちろん、映画に合えばいいなとは思っていましたが、無理に気に入られようという気持ちは排除して、きれいごとじゃないラブバラードにしようって思ったんです。ずるさとか、言葉として100パーセント清らかじゃないフレーズを入れたくて、その部分は僕の中で貫きました」。
平井の言葉通り、映画のエンディングに流れる「僕の心をつくってよ」はしっとりとしたラブバラードに仕上がった。「もうちょっと明るいほうが良かったのかなっていう気持ちもありましたが、自分の心に素直に、互いが互いの気持ちを作っていく二人の関係性を曲に込めました」と自信をのぞかせた。
これまでも平井は、大ヒット映画『世界の中心で、愛をさけぶ』(「瞳をとじて」)や『愛の流刑地』(「哀歌(エレジー)」)、『僕の初恋をキミに捧ぐ』(「僕は君に恋をする」)など、映画主題歌を担当することは多かったが「映画という文化は好きですが、それがテレビドラマでもコマーシャルソングでも、基本的に曲を作るプロセスには大きな違いはないですね」と語る。
曲の歌詞に「ぼく」と「きみ」というフレーズが度々登場するが、ドラえもんとのび太を指しているのだろうか。「すごくよく聞かれるのですが、そこは曖昧にしています。パラレルというかどっちでもよくて、単一にしたくなかったんです。弱い描写をするとのび太目線だと思われるのですが、映画を観ているとのび太って強かったりするし、ドラえもんだってずるい部分があるかもしれない。2人を思い浮かべながら作ったのですが、自由に好きな人を思い浮かべて聴いて欲しいです」と込めたメッセージを語ってくれた。
そんな平井に『ドラえもん』に登場する好きなキャラクターを聞くと「ベタですけれどやっぱりドラえもんとのび太に感情移入しちゃいますよね」と答えてくれたが「でも気になるのはしずかちゃんですね。
『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』は3月4日より全国公開。