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『スプリット』は、“シャマラン完全復活”として、全米3週連続NO.1を記録したスリラー。物語は、女子高生3人組が、正体不明の男に拉致されるところから始まる。実はこの男、解離性同一性障害を患っており、23もの人格を内に持っている。ケビンという主となる人物から、神経質で潔癖症のデニス、社交的で人懐っこいナイスガイのバリー、9歳の無邪気な少年ヘドウィグ、エレガントな女性パトリシア…。ひとりの人間の中で激しく人格が入れ替わる。拉致された女子高生3人組は、様々な人格を持つ人間から無事に助かることはできるのか…。さらに彼の中には、もう一人の人格が生まれ始めていた…。
「解離性同一性障害の専門家に話を聞いたり、自分で調べたりもしました」。本作で、何人もの人格を演じるマカヴォイは、役へのアプローチをこう明かした。また、役を演じるうえで常に行っている事として「演じる人物の背景や出身地、過去などで、その人間の伝記を作っていく」のだそうで、「今回はそれが何人もいたということです」と冷静に捉える。
また、「僕たちも今“ここ”にいますが、どこから来たのか、どのように生まれたのかがあるように、ケビンも僕らと一緒なのです。
「ページをめくるごとに衝撃を受け、驚かされ、興奮したよね」と、初めて脚本を読んだ時の感想を語るマカヴォイ。「自分がこれをできるのか…できるのかもしれない、この集団を演じることができるのかなという思いもあって、とても興奮したよ」。
本作のキャッチコピーに“観客の予想は裏切る、しかし、観客の期待は裏切らない!”というものがある。マカヴォイに、本作のラストについてどのように思ったのか、率直に聞いてみた。
「驚いたよね。最初はそういう結末だと気づいてなかったので。とても興奮したし、奇妙にも感じたよ」。
本作で9年ぶりの来日となったマカヴォイ。「前回は滞在時間30時間くらいだった」と言い、今回は満喫するべく、滞在期間も長くオフ時間を多めに取ったとのことで「とても素敵な人達と出会ったよ、飲みにも行ったしね」と充実ぶりを匂わす。また「原宿の裏通りに行ったんだけど、“ここなら住める!”と思ったね。メイン通りはクレイジーだと思ったけど(笑)」。(取材・文:ほりかごさおり)
マカヴォイの怪演を堪能できる『スプリット』は5月12日より全国公開。