シェアハウスで暮らす3人の若者が、突然現れた赤ちゃんの父親として奮闘する姿を描く話題のドラマ『3人のパパ』。パパの一人で、ファッションデザイナーのはじちゃんこと岡山朔を演じているのは、本作で連ドラ初出演を果たした三津谷亮だ。
母方の祖父の言葉「好きなことをやって生きたほうがいい」を胸に役者人生を歩んできたという三津谷に、作品の見所や俳優業への想いについて話を聞いた。

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 平林拓人(堀井新太)、羽野恭平(山田裕貴)、そして岡山朔(三津谷)が、突如現れた赤ちゃんを晴大と名付け、世話に奮闘する姿を描く本作。「はじちゃんは『ゆとり・悟り世代が生み出したモンスター』と言われているんです(笑)」と自嘲する三津谷は、役柄との共通点について、「自分を出していないという部分では、意外に共通しているかもしれません」と分析する。「普段の僕は、いじられキャラに回ったり、人と関わりながらも自分の本質を見せていないというか、関わることで自分を隠したり、ピエロを演じている部分がすごく強いんです。でもはじちゃんの場合は、関わらないで自分を隠すという部分がありますね」。

 これまでに學蘭歌劇『帝一の國』やミュージカル『テニスの王子様』といった舞台作品で活躍を重ねてきた一方、映像の経験は浅い。堀井や山田と違い、自身と視聴者の間にはまだ信頼関係を構築できていないと吐露する三津谷は、「台本を読んだ時には、読み込んで、はじちゃんだけでなく、演じている僕が『誰なんだろう』と、視聴者の皆さんが気になるように思わせなければいけないという気持ちがありました」とクランクイン前を述懐。撮影では堀井や山田と衝突することもあったと明かすが、「ぶつからない作業を選んでいたら、面白いものは多分できない。妥協したらだめだ、疑問に思ったら言っていこうと思ったんです」と充実の表情で語る。 今は亡き母方の祖父に言われた「好きなことをやって生きたほうがいい」という言葉を胸に俳優人生を歩んでいるという三津谷は、役者として「毎日悩んでます」と胸の内を明かす。そんな彼の支えになっているのは、応援してくれるファンの存在だという。「『三津谷さんの舞台があるからお仕事頑張れます』とか、『毎週水曜日にドラマが放送されるから水曜日に向けて頑張れます』という言葉を聞くと、大きい規模で影響を与えることはできていなくても、誰か一人に生きる原動力を与えることができたり、彼らの景色を変えることができれば良いのかなと思います。
常に不安ですけど、その不安を解消してくれるのは、傍で見てくれているファンのおかげだなって感じますね」。

 劇中で世話をする晴大と同じく、2歳になる甥っ子がイヤイヤ期に突入しているという三津谷は、「実家の青森に帰ったんですが、甥っ子の世話が本当に大変だったんです。何を渡しても嫌って言うし、取り上げると泣くし、『じゃあ、何なの?』と。『教えてくれよ…』という気持ちでした(笑)」と苦笑。続けて、「でも、子育てに奮闘しているお父さんやお母さんは、毎日そういったことに関わっているので、改めてリスペクトだなと思いましたね」と感慨深そうに語る。果たして、三津谷が演じるはじちゃんは、今後パパとしてどんな成長を見せていくのだろうか?ドラマ『3人のパパ』からは、まだまだ目が離せない。(取材・文・写真:岸豊)

 『3人のパパ』はTBS系列にて毎週水曜日23時56分より放送中。
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