「一つ一つ手は抜きたくない。手を抜く女優さんにはなりたくないです」。
【写真】中村ゆりかインタビューフォトギャラリー
150万PV超を記録した、林明輝による同名ウェブ漫画を基にする本作は、自殺未遂後に祖父のラーメンから生きる希望をもらった主人公・茉莉絵(中村)が、自殺未遂の原因を作った親友・コジマ(葵)と共に、祖父の店を継いで、日本一のラーメン屋を目指す姿を描く青春ドラマだ。
「今まで演じてきた役は、原作ものや作り込むようなものが多かったんですけど、茉莉絵は対照的な役でした」という中村は、「飾り気のない感じが、(自分と)ちょっと似ています。素の部分を出しちゃっていいのかなとも思いました。あまり作っていない感じですね」と役柄について語る。同じ事務所に所属し、NHKの広島発地域ドラマ『舞え!KAGURA姫』でも共演した葵については「一緒にいて居心地が良いので、共演できるということを知ってうれしかったです」と笑顔を見せつつ、「わかなちゃんだからこそ、話し合いをしやすかったですね」とも。
話し合い――。それこそ中村が芝居をするうえで大切にしていることだ。キャリア初期を振り返り「うまくできなかったことの方が多いと、今ではすごく感じていて。『あそこで、もう少しこうしていれば良かったのに』『もう少し話していれば良かったのに』ということが、最初のころはありました」という中村は、悔いを残さないよう、できるだけ監督や共演者と話し合うという。「思い残すことが悔しい。
「後々気づくことなんですけど、別に才能があるからできるわけじゃなくて。才能がなくても、地道に努力したら、芝居ができていくんです」と考えを明かす中村は『ラーメン食いてぇ!』の公開翌日に21歳の誕生日を迎える。そんな彼女に今後の女優としての目標を問うと、「これからいろいろな役を務めさせていただくことになると思うんですけど、一つ一つ手は抜きたくない。手を抜く女優さんにはなりたくないです」という頼もしい言葉が返ってきた。
映画『ラーメン食いてぇ!』は全国公開中。
澄んだ眼差しとともにそう語るのは、ドラマ『ぼくは麻理のなか』や放送中の『賭ケグルイ』で知られる女優・中村ゆりかだ。公開中の主演映画『ラーメン食いてぇ!』で、日本一のラーメン屋を目指す女子高生を熱演した中村に、同世代の葵わかなとの共演や、女優としての在り方について語ってもらった。
【写真】中村ゆりかインタビューフォトギャラリー
150万PV超を記録した、林明輝による同名ウェブ漫画を基にする本作は、自殺未遂後に祖父のラーメンから生きる希望をもらった主人公・茉莉絵(中村)が、自殺未遂の原因を作った親友・コジマ(葵)と共に、祖父の店を継いで、日本一のラーメン屋を目指す姿を描く青春ドラマだ。
「今まで演じてきた役は、原作ものや作り込むようなものが多かったんですけど、茉莉絵は対照的な役でした」という中村は、「飾り気のない感じが、(自分と)ちょっと似ています。素の部分を出しちゃっていいのかなとも思いました。あまり作っていない感じですね」と役柄について語る。同じ事務所に所属し、NHKの広島発地域ドラマ『舞え!KAGURA姫』でも共演した葵については「一緒にいて居心地が良いので、共演できるということを知ってうれしかったです」と笑顔を見せつつ、「わかなちゃんだからこそ、話し合いをしやすかったですね」とも。
話し合い――。それこそ中村が芝居をするうえで大切にしていることだ。キャリア初期を振り返り「うまくできなかったことの方が多いと、今ではすごく感じていて。『あそこで、もう少しこうしていれば良かったのに』『もう少し話していれば良かったのに』ということが、最初のころはありました」という中村は、悔いを残さないよう、できるだけ監督や共演者と話し合うという。「思い残すことが悔しい。
だから、自分が納得するまで話し合ったり、セッションしたりする。そうすると、やっぱりちょっと違うなって思うんです」。 そうしたスタンスで芝居と誠実に向き合った結果、ドラマ『家族狩り』やNHK連続テレビ小説『まれ』では高評価を受けた。「『まれ』からは役名で呼ばれることが増えて驚きました。『家族狩り』も反響が多くて、作品に恵まれていると思います」と微笑む。そんな彼女が女優を本格的に志す契機となったのは、初主演を務めた瀬田なつき監督の短編映画『5windows』だった。「特にセリフとかもなかったんですけど、表情と動きと舞台で表現していくっていうだけでも難しかったんです。あの作品から、お芝居を積み重ねたいという意識が高まり始めたのかなと思います」と述懐する。
「後々気づくことなんですけど、別に才能があるからできるわけじゃなくて。才能がなくても、地道に努力したら、芝居ができていくんです」と考えを明かす中村は『ラーメン食いてぇ!』の公開翌日に21歳の誕生日を迎える。そんな彼女に今後の女優としての目標を問うと、「これからいろいろな役を務めさせていただくことになると思うんですけど、一つ一つ手は抜きたくない。手を抜く女優さんにはなりたくないです」という頼もしい言葉が返ってきた。
クールな雰囲気とは対照的に、芝居に対する直向きな姿勢は、熱く、力強い。(取材・文・写真:岸豊)
映画『ラーメン食いてぇ!』は全国公開中。
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