ホラー映画にとって、美女の登場は欠かせない大事なエッセンス。いつもは可憐な表情を見せる美女たちが絶叫する姿は、観客の恐怖心を一層かきたて、ゾクゾクするような世界へと誘ってくれる。
【写真】名だたる女優がずらり!『リング』シリーズに出演した美女たち
中田秀夫監督による『リング』は、長い黒髪に白いワンピースをまとい、井戸やテレビから這い出る貞子のインパクトが話題を呼び、のちに続くJホラーブームの火付け役となった作品。 NHKの連続テレビ小説『ひまわり』で国民的人気を得た松嶋菜々子が、貞子の呪いに翻弄される女性を演じた。知的な佇まいと子どもを守ろうとする母親としての強さなど、凛(りん)とした表情が印象的で、『リング2』(99、中田監督)にも出演を果たしている。また冒頭で貞子に呪われる女子高生役として竹内結子が出演しており、シリーズ初の犠牲者である彼女のショッキングな死にざまは必見だ。
『リング2』でヒロインとなったのが、『リング』にもチラリと顔を見せていた中谷美紀。前作で命を落とした真田広之演じる男性の恋人で、彼の死の謎を探ろうとする女性だが、不思議な能力を持つキャラクターで、ミステリアスな雰囲気の中谷にぴったりの役どころだった。彼女の目の大きさもホラー映画と相性がよく、ひたひたと忍び寄る貞子におののく表情には、こちらもドキドキとさせられる。また呪われる女子高生役として、深田恭子も登場。女子高生らしい口調もかわいらしく、等身大の女の子を好演。クライマックスで見せる不気味な顔は、本作最高のアクセントとなっている。
貞子出生の秘密に迫った『リング0 バースデイ』(00、鶴田法男監督)では、当時はまだ無名に近かった仲間由紀恵が貞子役に抜てきされ、映画初主演を果たした。前作から30年前を舞台に、劇団に入団した18歳の貞子の悲劇を描く。仲間の美しい黒髪、ささやくような話し方も貞子役にハマっており、“嫉妬されるほどの美女”という設定も納得のナイスキャスティング。田辺誠一演じる男性との悲恋など、切なさが全編に漂う1作で、井戸の中に響き渡る仲間=貞子の絶叫も印象的だ。また、劇団員役の麻生久美子の出演も見逃せない。 そして2010年代もシリーズが作り続けられ、『貞子3D』(12、英勉監督)ではシリーズ初の“飛び出す貞子”がお目見え。呪いのビデオによって教え子を亡くした教師役として、石原さとみがヒロインを担った。ビックリ描写も多く、驚き、おびえ、走り、叫ぶなど、体当たりの演技で恐怖のどん底を体現して見せた。本作で貞子に扮したのは、橋本愛。透明感あふれる美少女ぶりと、貫禄の演技で貞子に扮したが、キャスト発表時には「ほんと、すみません、私で。みたいな気持ちです」と人気キャラクターを演じられる喜びを謙虚に語っていた。
そのほか、『貞子3D2』(13、英勉監督)では瀧本美織、『貞子vs伽椰子』(16、白石晃士監督)では山本美月がヒロインとなるなど、恐怖描写とストーリー性を兼ね備え、数々の女優を輝かせてきた本シリーズ。
現在公開中の『貞子』は、ハリウッド版『ザ・リング』から14年ぶりに中田秀夫監督がメガホンをとったことでも話題。ヒロインに選ばれたのは、『映画 賭ケグルイ』(公開中)など話題作への出演が続く池田エライザだ。中田監督は「池田さんは目の表現力がとてもいいんですよね」と太鼓判を押しており、また『リング』『リング2』と同じ役どころで佐藤仁美が出ているのも、シリーズファンにはうれしいところ。それぞれの女優力にも注目して、シリーズを楽しんでみよう。(文:成田おり枝)
それだけにホラー映画における女優たちの熱演は見逃せないのだが、日本が誇る“最恐ホラーアイコン”貞子を生み出した『リング』シリーズには、いまなお第一線で活躍する豪華女優がこぞって出演している。第1作目の『リング』(98)だけでも、松嶋菜々子、中谷美紀、竹内結子といった驚くべきラインナップ! そこで最新作『貞子』の公開を記念して、シリーズに出演し、貞子と深い関わりを持ってきた女優たちを振り返ってみたい。
【写真】名だたる女優がずらり!『リング』シリーズに出演した美女たち
中田秀夫監督による『リング』は、長い黒髪に白いワンピースをまとい、井戸やテレビから這い出る貞子のインパクトが話題を呼び、のちに続くJホラーブームの火付け役となった作品。 NHKの連続テレビ小説『ひまわり』で国民的人気を得た松嶋菜々子が、貞子の呪いに翻弄される女性を演じた。知的な佇まいと子どもを守ろうとする母親としての強さなど、凛(りん)とした表情が印象的で、『リング2』(99、中田監督)にも出演を果たしている。また冒頭で貞子に呪われる女子高生役として竹内結子が出演しており、シリーズ初の犠牲者である彼女のショッキングな死にざまは必見だ。
『リング2』でヒロインとなったのが、『リング』にもチラリと顔を見せていた中谷美紀。前作で命を落とした真田広之演じる男性の恋人で、彼の死の謎を探ろうとする女性だが、不思議な能力を持つキャラクターで、ミステリアスな雰囲気の中谷にぴったりの役どころだった。彼女の目の大きさもホラー映画と相性がよく、ひたひたと忍び寄る貞子におののく表情には、こちらもドキドキとさせられる。また呪われる女子高生役として、深田恭子も登場。女子高生らしい口調もかわいらしく、等身大の女の子を好演。クライマックスで見せる不気味な顔は、本作最高のアクセントとなっている。
貞子出生の秘密に迫った『リング0 バースデイ』(00、鶴田法男監督)では、当時はまだ無名に近かった仲間由紀恵が貞子役に抜てきされ、映画初主演を果たした。前作から30年前を舞台に、劇団に入団した18歳の貞子の悲劇を描く。仲間の美しい黒髪、ささやくような話し方も貞子役にハマっており、“嫉妬されるほどの美女”という設定も納得のナイスキャスティング。田辺誠一演じる男性との悲恋など、切なさが全編に漂う1作で、井戸の中に響き渡る仲間=貞子の絶叫も印象的だ。また、劇団員役の麻生久美子の出演も見逃せない。 そして2010年代もシリーズが作り続けられ、『貞子3D』(12、英勉監督)ではシリーズ初の“飛び出す貞子”がお目見え。呪いのビデオによって教え子を亡くした教師役として、石原さとみがヒロインを担った。ビックリ描写も多く、驚き、おびえ、走り、叫ぶなど、体当たりの演技で恐怖のどん底を体現して見せた。本作で貞子に扮したのは、橋本愛。透明感あふれる美少女ぶりと、貫禄の演技で貞子に扮したが、キャスト発表時には「ほんと、すみません、私で。みたいな気持ちです」と人気キャラクターを演じられる喜びを謙虚に語っていた。
そのほか、『貞子3D2』(13、英勉監督)では瀧本美織、『貞子vs伽椰子』(16、白石晃士監督)では山本美月がヒロインとなるなど、恐怖描写とストーリー性を兼ね備え、数々の女優を輝かせてきた本シリーズ。
ハリウッドでは『ザ・リング』(02、ゴア・ヴァービンスキー監督)、『ザ・リング2』(05、中田秀夫監督)も製作され、『マルホランド・ドライブ』(01、デヴィッド・リンチ監督)のナオミ・ワッツが主演している。
現在公開中の『貞子』は、ハリウッド版『ザ・リング』から14年ぶりに中田秀夫監督がメガホンをとったことでも話題。ヒロインに選ばれたのは、『映画 賭ケグルイ』(公開中)など話題作への出演が続く池田エライザだ。中田監督は「池田さんは目の表現力がとてもいいんですよね」と太鼓判を押しており、また『リング』『リング2』と同じ役どころで佐藤仁美が出ているのも、シリーズファンにはうれしいところ。それぞれの女優力にも注目して、シリーズを楽しんでみよう。(文:成田おり枝)
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