【写真】映画『この素晴らしい世界に祝福を! 紅伝説』フォトギャラリー
劇場版で描かれるのは、めぐみんとゆんゆんの生まれ故郷「紅魔の里」をめぐる物語。女神・アクアを道連れに異世界転生を果たし、憧れの冒険者生活をエンジョイする予定だった佐藤和真(カズマ)だったが、トラブルメーカーの駄女神・アクアや中二病をこじらせた魔法使い・めぐみん、妄想ノンストップな女騎士・ダクネスらと厄介ごとに巻き込まれてばかりだった。
ある日、駆け込んできた紅魔族の少女・ゆんゆんから「私、カズマさんの子供が欲しい!」とお願いをされる。聞けば、「紅魔の里」が滅亡の危機に瀕しているという。里を救うために旅立ったゆんゆんを追いかけて、紅魔の里へ向かうカズマたちだったが…。
同作を鑑賞したのは、東京・池袋に今夏誕生したグランドシネマサンシャイン。体感型「4DX」と、3面マルチプロジェクション「ScreenX」がひとつのスクリーンに融合した、「4DX with ScreenX」シアターを日本で初めて導入していることでも話題だ。同シアターの座席数は4DX上映館最多の160席で、前後・左右・上下に動くモーションシート(座席)、水、風、香り、フラッシュなどの革新的なスペシャルエフェクトと、視野270度のスクリーンによって、今までにないダイナミックな映画体験ができる。
本作は生まれつき魔力が高く、魔法使いとしての高い適性を持つと言われる種族が暮らす「紅魔族」の里が舞台の作品であることからも想像がつく通り、ド派手な魔法合戦とも言える戦いが展開される。4DX版では、それらの魔法をリアルに体感できる仕掛けが随所に用意されており、観客を異世界へと誘ってくれる。
めぐみんやゆんゆんをはじめとした紅魔族が魔法を使うたびに、場内ではフラッシュが光り、風が吹き付け、煙が立ち上る。さらに、「フリーズ」「凍結魔法」など水・氷系の魔法では水が降りかかり、「エクスプロージョン」などの爆発・炎系の魔法では温風を感じられるなど、魔法の特色に合わせたスペシャルエフェクトが発動。
まさに目の前で戦いが繰り広げられているかのような臨場感を存分に味わうことができるのだ。物語後半の戦闘シーンではその迫力はさらに増し、前後・左右に激しく動くモーションシート(座席)の揺さぶりも相まって、緊迫感を体中で感じられる。
また、キャラクターの感情に合わせたスペシャルエフェクトも物語にどっぷり入り込むのに一役買っている。例えば、カズマが感情を爆発させると、同時にモーションシートによって下から突き上げるような衝撃を感じる。これによって、感情移入しやすくなるのだ。
4DXの魅力はアクションなどの迫力あるシーンをよりリアルに感じられることだけにあるように思いがちだが、キャラクターの感情を描いたシーンにおける細かなエフェクトの積み重ねによって、より共感を抱きやすくする効果もあることにも気づかされた。本作では、カズマとめぐみんの関係性が一歩進む、印象的なシーンが描かれているが、それがより胸に響いたのも、4DXの効果なのかもしれない。(文:嶋田真己)
『この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』4DX版は全国公開中。
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