【写真】キュートな笑顔の本田翼
「あ、やるんだ」――。これが今回の新シリーズ制作を聞いた際の本田の心の中でのリアクションだったという。意外なほど素っ気なく思えるが、照れ隠しでも何でもない。本作を大切に思うがゆえの偽らざる反応だった。
本田演じる小田切唯は、あらゆるデータを解析して割り出された“未来の犯罪者”を潜入・追跡捜査し、犯罪を未然に防ぐ、未然犯罪捜査班(通称・ミハン)の一員。「私にとってもみんなにとっても大事な作品だからこそ、続編をやるからには、そこにきちんと意味、意義がないと、と思いました」。
しかし、そんな本田の懸念は台本を読み始めてすぐに霧散した。「とにかくメチャクチャ面白かったです! 謎解きの部分もドラマもより深さを増していました。井沢さん(沢村一樹)の家族の事件に関する謎も解明に近づいていくし、小田切も前作では心に壁を抱えつつ、それを乗り越えていこうとしていましたが、今回はさらに一歩外に出て、出会いがあったりして、新たな一面を見ることができるなと思いました」。
前作で小田切を演じて以降「クールなタイプやズバッと言いたいことを言う役が増えました」と反響を明かしつつ「想像力をかき立てる存在でいられるのはうれしいです」とうなずく。昨年1年だけでも、刑事に妊婦、医者にジャーナリストなど、多彩な立場や職業を演じ、確実に女優としてステップアップを遂げている。
あと2年半ほどで30代になる本田。多くの俳優、女優が「30代になって楽しくなった」と口にするのを取材などでも耳にするが、本田は「私は、やりたいと思ったときにやりたいことをしているので、いまが楽しいです。30代になっても『いまが楽しい!』と言ってそうな気がします」と楽しそうに笑う。
ここ数年で、何をやるにも「この年齢じゃ早すぎるんじゃないか?」と年齢を理由にして考えることがなくなったという。
「25歳くらいまでは、なかなかそうは思えなかったんです。
自分で自分を解放し、歩みを進める。それこそが本田翼の強さであり、輝きの秘密である。(取材・文:黒豆直樹 写真:松林満美)
ドラマ『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』は、フジテレビ系にて1月6日より毎週月曜21時放送(初回30分拡大)。