【写真】小松菜奈、池田エライザ、松本まりか…2020年の年女
■女優と歌手という2つの顔で活動 大原櫻子
今年24歳を迎える大原櫻子は、2013年の映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』で、歌手デビューをする女子高生役にオーディションで選ばれ、その後も役と同じように女優と歌手という2つの顔で活動。
2019年には『びしょ濡れ探偵 水野羽衣』(テレビ東京系)で自身初となるテレビドラマ初主演を飾り、連続テレビ小説『なつぞら』(NHK)にも出演。彼女の熱演に感動したと号泣する人も続出し、改めて、若手演技派の実力を見せつける結果となった。
2020年は5月~9月までミュージカル『ミス・サイゴン』の全国ツアーに、ヒロインのキム役で出演決定。さらに演技力が磨かれるのは間違いない。
■体当たりで熱演し女優として成長 小松菜奈
同じく24歳組として、報知映画賞助演女優賞を受賞した小松菜奈。2014年の映画『渇き』で女優として注目を浴び、どのような役でも果敢に挑んできた小松の2019年は、映画『閉鎖病棟 ‐それぞれの朝‐』が印象的。同作でDVを受けて精神科病院を訪れる少女・由紀を、まさに体当たりで熱演。精神的にも肉体的にもボロボロにされるキャラクターで、観ている側もかなりキツかった。
他にも、主演映画『さよならくちびる』の中で演じたギターデュオ「ハレルオ」名義でCDを発売し、第41回ヨコハマ映画祭主演女優賞も受賞。「世界で最も美しい顔100人」にランクインされたことも付け加えておきたい。
2020年は主演映画『糸』、時代劇映画『サムライマラソン』、ベストセラー小説の映画化『さくら』が決定している。元々、映画に軸足をおいていた小松だが、その傾向は年々強まっていると言える。
■初めて映画監督に挑戦 池田エライザ
3人目の24歳組が、女優業が本格化してきた池田エライザだ。2019年の主演映画『貞子』ではヒロインにふんし、監督の中田秀夫から「新時代のスクリーミング・ヒロイン」とその悲鳴を絶賛されていた。同年には、初めて映画監督に挑戦することが発表された。また、CMでは「三太郎シリーズ」の親指姫役であることが解禁となり、ネットでも話題となった。
2020年には映画『一度死んでみた』に加え、自身の初監督作『夏、至るころ』が夏に公開予定。女優、モデルの肩書に、監督が定番として付け加えられることとなるか。注目だ。
36歳の年女が、女優になって19年目で初めての賞を獲得した松本まりか。その賞とは、ゆうばり国際映画祭2019年ニューウェーブアワード賞。そんな松本の2019年は、連続ドラマに出演した際の怪演が目立った。
『緊急取調室』(テレビ朝日系)では弟を完全に洗脳し、意のままに操っている姉というキャラクター。それだけでもすごいのに、さらに、そこに一捻(ひね)りをプラス。松本のすさまじい演技で、完全にミスリードされてしまうだろう。それほど強烈だ。
また、ディーン・フジオカ主演の『シャーロック』(フジテレビ系)では、悲劇のヒロインのはずが、徐々に化けの皮が剥がれ、最後には…。この怪演にSNSでも騒がれた。彼女が登場するだけで、何かあるだろうと、怪演を期待される松本、2020年も怪演たっぷりでお願いしたい。
■さすがの貫禄を見せつけた 常盤貴子
4月に48歳になる常盤貴子は、19年ぶりの日曜劇場出演となった主演ドラマ『グッドワイフ』(TBS系)では、夫に不倫されたのをきっかけに、弁護士の仕事に復帰する杏子を演じた。凛(りん)とした佇まいはもちろんのこと、依頼人の気持ちを第一に考える姿勢、正義感など、真っ直ぐな役柄は見ていて気持ちのいいものだった。
2020年は、物語の舞台を現代の大阪に移したドラマ『贋作 男はつらいよ』(NHK BS)で、寅次郎の妹さくらを演じる。あまりにも有名な作品だけに、どのようなさくらを演じてくれるのか、楽しみだ。
若手の勢いが目立った2020年の年女。そんな中、やっぱり気になるのが松本まりかの怪演だ。高島政伸のようなポジションを確立し、さらなる大ブレイクをしてほしい。(文・安保有希子)