【写真】『中居正広のキンスマスペシャル』での長渕剛
昨年末に急性腎盂腎炎で緊急搬送されていたことが明らかになり、世間を騒がせた長渕。肉体、精神ともに「強い」そして、正直「恐い」イメージのある長渕だが、番組では意外な素顔を次から次へと見せる。
長渕は生後すぐ仮死状態に陥り、医者も諦めかけたが、母の懇願により注射を1本打ってもらったことで奇跡的に九死に一生を得たという。その後も病弱だったが、家が貧しく母は栄養不足で母乳が出ず、けれどミルクを買う金もなく、米のとぎ汁で育てられた。
すきま風が吹き抜ける木造モルタル、四畳半一間の長屋暮らしだった長渕家。長男・邦人を生後すぐに亡くしたこともあり、母は過保護なほど剛を溺愛していた。少年時代の長渕は、大好きな両親のいさかいに心を痛めながら、差別や格差に満ち、どんなに頑張っても報われない現実に、やるせなさと「金」や「権力」への嫌悪感を強めていった。
長渕の人生を変えたのが、中学3年生でのギターとの出会い。内に秘めた“心の叫び”があふれ出し、高校3年間で300ものオリジナル曲を生み出した。今回、スタジオでは、長渕のこれまでの貴重な作詞ノートを特別に公開する。
その後、長渕は大学へ進学。だがそれは建前で、福岡のアーティストたちの登竜門だったライブ喫茶「照和」に通い詰め、一躍人気歌手に。
ようやく世間に認められ始めた25歳の時、母が末期の大腸がんと判明。必死に東京の病院を探し、紹介された病院で手術を受けた母は何とか持ちこたえたが、その一方で「金で命も買えるんだな」「貧乏人は病気も治せないんだな」と痛感する。数年後、追い打ちをかけるように母はアルツハイマー型認知症と診断された。がん闘病からさらに10年以上も続く介護生活が始まった。やがてライブツアーや音楽スタッフとの軋轢や心労が重なり、長渕自身も倒れ、ツアーを中止せざるを得ないほど追い込まれてしまった。
死んでしまいたくなる衝動の中で生まれたのが「STAY DREAM」。ここでも長渕を救ってくれたのは「歌」だった。母を自宅に引き取り自ら介護をしようと試みたが、風呂で母の体を洗った時、涙が止まらなくなり、結局病院に頼ることに。
最後に長渕はスタジオで特別な歌を熱唱する。
『中居正広のキンスマスペシャル』はTBS系にて今夜1月24日20時放送。