若手俳優の神尾楓珠が清水崇監督最新作『樹海村』で、ホラー映画に初参加。新たな挑戦を続けている。
【写真】笑顔がイケメンすぎる神尾楓珠
■ホラー映画に抱いていた興味と好奇心
興収14億円超えのヒットを記録した『犬鳴村』に続く、「恐怖の村」シリーズ第2弾となる本作。富士の樹海を舞台に、“コトリバコ”と呼ばれる呪いの箱の恐怖を描く。
神尾は「小さな頃から“ホラー映画って、どうやって撮っているんだろう”と好奇心や興味があった」そうで、「それが実際に体感できると思うとワクワクしました」とにっこり。また「小さな頃に観たホラー映画で、一番印象に残っているのは『呪怨』です。ものすごく怖かったですね。今回、清水監督からお声がけいただき、“『呪怨』を撮った人だ!”と素直にうれしくて」とJホラーの巨匠とのタッグも、大きな喜びだ。
神尾が演じたのは、山田杏奈と山口まゆ演じる、呪いに翻弄される姉妹の幼なじみの輝。実際にホラー映画の撮影現場に飛び込み、たくさんの新鮮な体験ができたという。
「CGでやるのかなと思っていたところも手作業で行っていたりと、思っていたよりもアナログな手法で撮影しているんだなと、驚きました。
■夜の樹海の撮影は「怖かった!」と恐怖するも充実感いっぱい
「一度入ったら迷って出てこられない」などさまざまな噂が絶えない富士の樹海で、撮影を敢行。神尾は「実際に樹海で撮影をすると聞いて、“ヤバいな”と思いました」と苦笑いで述懐。
「でもみんなと一緒でしたし、スタッフさんについていけば、脱出できる。スタッフさんと離れなければ大丈夫だと思っていました。もうそこは、スタッフさん頼み!」とチームワークで乗り切ったが、「とはいえ、やっぱり夜の樹海は怖かったですね。真っ暗で、少し先すら見えない状態。“これ以上、先に入ったらまずい”と言われている場所があって、そこはとても神秘的で、ゾッとするような雰囲気がありました」と語る。
その他にも、キーアイテムとなる「コトリバコ」は「禍々しい感じが出ていて、見ていても怖いな! と思うような仕上がり」、「現場では“『コトリバコ』が映ると、映像が乱れる”という話があった」など、恐怖体験も味わったという神尾。
「ネタバレになってしまうのであまり言えないんですが、ストーリーが進むごとに違った表情も見せる役」と話す本作では、あらゆる表情を披露した神尾。2015年に24時間テレビのドラマスペシャル『母さん、俺は大丈夫』で俳優デビューした彼だが、「最初はこの仕事をずっと続けていくなんて思っていませんでしたし、もっと言えば、“仕事”という感覚もなかったですね」と語りつつ、「高校を卒業して、これはちょっと意識を変えなければいけない。じっくりとやらなければ」と社会人としての覚悟が芽生えた頃を振り返る。
俳優デビューから約5年が経ち、現在22歳となった。「毎回新しい発見があって、役を通して自分の知らない自分を知ることもできる。“今回はこんな新しいアイデアを出すことができた”など、表現の幅が広がっていくことが実感できると、とてもやりがいを感じる」と芝居への情熱はふくらむばかり。とりわけ2019年放送のドラマ『3年A組 ‐今から皆さんは、人質です‐』との出会いは、大きな宝物だ。
「『3年A組』では、同世代にもこんなに芝居がうまい人たちがたくさんいるんだなと感じて。
■「演技で見せられるようになるしかない」
色気ある佇まい、美しい切長の目も魅力的で、雑誌「ViVi」の名物企画「NEXT国宝級イケメンランキング」(20年)では堂々1位を飾った。「“イケメン”と言われることはもちろんうれしいですが、そう言われている人はいっぱいいますから…」と照れ笑いを浮かべた彼。事務所に入りたての頃、社長から「ただのイケメンになるな」と言われたそうで、「その言葉は今でも思い出します。でも、それってすごく難しくて。とにかく演技で見せられるようになるしかないなと思っています」とキッパリ。今年は体当たりのラブシーンに挑んだ映画『裏アカ』の公開も控えるなど、次々新境地にトライしている。「作り手の方々が、“こういう役をやらせてみたい”と考えてくれたんだと思うと、すごくうれしい。
映画『樹海村』は公開中。