俳優の松坂桃李が主演を務める映画『孤狼の血 LEVEL2』の追加キャストとして、前作でくせ者キャラクターを演じた滝藤賢一、中村獅童、音尾琢真、矢島健一の続投が発表された。
【写真】前作『孤狼の血』場面写真
本作は、第42回日本アカデミー賞をはじめ数々の映画賞を受賞した白石和彌監督作『孤狼の血』(2018)の続編で、原作シリーズでは描かれていない完全オリジナルストーリー。
日岡が県警への応援で参加することになったある事件の捜査本部で指揮を執る管理官・嵯峨大輔を演じるのは滝藤賢一。前作では監察官として登場し、直属の部下である日岡の裏切りによって立場を失うところだったが、積年の恨みと日岡への“偏愛”がどのような形で物語に関わるのか見どころだ。日岡との対面シーンを“初恋の人”に会ったような気持ちで表現したという滝藤は、『孤狼の血』シリーズへの再出演に「皆様の気合いの入り方が凄まじくて、テンションを合わせるのが大変でした」と語る。
裏社会と結びつく日岡をマークする安芸新聞の記者・高坂隆文を演じるのは中村獅童。前作では大上の違法捜査を取材し、自宅謹慎に追い込んだ高坂。不気味に現れる記者を演じた獅童は「高坂のもついやらしさや異質な雰囲気が、物語の中でスパイスのような存在になればいいなと思います」と語る。前作ではなかった松坂との共演シーンについては「熱量のある芝居が出来た」と振り返る。
前作では広島仁正会加古村組の荒くれ者で、身体のとある部分に真珠を入れ込み暴れ回っていた吉田滋を演じるのは音尾琢真。
日岡をはじめクセ者ぞろいのデカたちを取りまとめる呉原東署刑事二課の暴力班捜査係係長・友竹啓二役には矢島健一。前作から引き続きマル暴のトップとして日々呉原の治安を守り、また東署から県警本部の捜査に参加する日岡にも気を配る役どころだ。矢島は続編の撮影について「クソ元気な若い乱暴者が山ほどいて、白石監督の変態オヤジぶりがパワーアップしてもう大変な賑やかさでした」と振り返った。
映画『孤狼の血 LEVEL2』は8月20日より全国公開。 今回発表された出演者のコメント全文は以下の通り。
■滝藤賢一(広島県警本部 捜査一課 管理官・嵯峨大輔役)
皆様の気合いの入り方が凄まじくて、テンションを合わせるのが大変でした。いかにして日岡への復讐を果たすか、3年間、それだけを胸に虎視眈々と狙っておりました。長かったなぁ。再会のシーンでは憎しみなのか怒りなのか、自分でもどんな感情が湧くのか楽しみでしたが、やっと会えたという喜びからかまさかの恋心を抱くという不思議な現象が起きました(笑)。完成が待ち遠しいですね。
■中村獅童(安芸新聞 社会部記者・高坂隆文役)
実は前作撮影中に監督から続編をやるかもしれないと伺っていまして、その時から何がなんでも出演させて欲しいと熱望していましたので、今回また出演させていただけましたこと、大変光栄に思っています。高坂はどんな人にもずけずけと突っ込む嫌な奴です。でもその高坂のもついやらしさや異質な雰囲気が、物語の中でスパイスのような存在になればいいなと思います。前作では松坂さんと絡まなかったので、今回ご一緒できて嬉しかったですし、熱量のある芝居が出来たのではないかと思っています。
■音尾琢真(パールエンタープライズ社長・吉田滋役)
コロナ禍で撮影する気概と、呉の空気感に触れられる喜びを感じた撮影期間でした。前作では、あるところに埋め込まれた真珠をとられるくだらない男で、今回は企業の社長として堅気になっていますが、七三にしても着飾っても吉田は吉田。ただ、身一つでのし上がっていこうとする男の思いは変わらず、それでも頑張っているぞという人間のバイタリティを表現しました。結局は真珠縛りのキャラになっていますが、非常に楽しかったです。
■矢島健一(呉原東署 刑事二課 暴力班捜査係係長・友竹啓二役)
久しぶりの呉には、ガミさんも土井ちゃんもいなく、イラコの親分も一之瀬もいなくて、寂しくなっているのかと思いきや、クソ元気な若い乱暴者が山ほどいて、白石監督の変態オヤジぶりがパワーアップしてもう大変な賑やかさでした。TV放映など知ったことかの潔さ。もう最高でした。