桃森ミヨシの少女コミック『悪魔とラブソング』(2007年~2011年、集英社「マーガレット」連載)が、女優の浅川梨奈と俳優の飯島寬騎のダブル主演で実写ドラマ化され、オンライン動画配信サービスHuluにて6月から配信されることが決まった。本作で初共演を果たす2人は、劇中で生歌とピアノを披露する。
【写真】『悪魔とラブソング』でW主演を務める浅川梨奈&飯島寛騎
本作は、集英社の少女マンガ誌「マーガレット」と、オンライン動画配信サービス Hulu がタッグを組み、マーガレット作品を「継続的に連続ドラマ化&Hulu にて独占配信」する恋愛ドラマシリーズ「マーガレット Love Stories」の第2弾。
美しい歌声と美貌を持ちながらも、 常に本音を話してしまうため周囲から孤立し「悪魔」と呼ばれている主人公・マリアが、転校を機に理解者を見つけ、自分を偽り他人に合わせて生きてきた同級生たちを変え、彼らと絆を作っていく姿を描く。登場人物それぞれが不器用な愛を抱く、異色の青春群像劇だ。
主人公の可愛マリアを演じるのは、浅川梨奈。映画『14の夜』で長編映画デビューした浅川は、2019年公開の映画『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』で演じた“藤原書記”役が高い評価を受け、昨年のドラマ出演作は9本。今年も映画『胸が鳴るのは君のせい』の公開が控えるなど活躍中の彼女が、本作で誰にもこびず凛(りん)とした強さがある一方、深く人と関わりたいと願う主人公を力強くも繊細に表現する。
そんなマリアと出会い、過去のトラウマと向き合い始める目黒伸役には、飯島寛騎。飯島は若手俳優の登竜門とも言われ、過去には佐藤健や菅田将暉らを輩出した仮面ライダーシリーズ『仮面ライダーエグゼイド』でドラマ初主演を務め、近年は映画『PRINCE OF LEGEND』『愛唄 ‐約束のナクヒト‐』『ブレイブ ‐群青戦記‐』などの話題作に次々と出演。次世代を担う俳優の一人として頭角を現している飯島が、ピアノにコンプレックスを抱える目黒役を務め、葛藤しながらもマリアによって変わっていく様を丁寧に演じる。
県でトップクラスのカトリック系高校・カトリア女子学院をとある事情で退学になった美少女・可愛マリア(浅川)。彼女は共学校の十塚南高校に転校するが、まっすぐ過ぎる性格ゆえ、思ったままを言葉にして周囲の反感を買い孤立してしまう。そして誰にも理解されない中、歌うことで自分を元気づけたり感情を表したりしてきた。
ところが、クラスメイトの目黒伸(飯島)や神田優介たちと関わるうち、少しずつ周囲との関係やマリア自身にも変化が。さらに、マリアの“悪魔のような”核心をついた言動が、平和に見えた同級生たちの日常を揺さぶり始める。目黒が抱えるピアノに対するコンプレックス、それぞれの嘘、トラウマ、虚勢、うわべだけの友情…素直に生きられないクラスメイトたちの赤裸々な感情が浮き彫りとなっていく。そんな中、クラスで合唱コンクールへ参加する話が持ち上がり…。
役作りについて、可愛マリア役の浅川は「原作を読んでいる方々がイメージしているマリアの声やマリア像ってそれぞれ違うと思うので、マリアの表情や心情の変化、ニュアンスなど、脚本と原作を読み合わせながら、私なりのマリア像を作らせていただきました」とコメント。目黒伸役の飯島は「僕が演じる目黒伸は、間違えばすごく冷たいキャラクターに見えてしまう。無口ですが、高校生らしい、17歳らしい一面もちゃんと持っているので、そういうところも出すように心がけていきたいし、神田とのキャラクターの対比も大切にしたいと思っています」と語っている。
Huluオリジナル『悪魔とラブソング』(全8話)は、6月からHuluにて配信開始。
コメント全文は以下の通り。<コメント全文>
◆浅川梨奈(可愛マリア役)
今回のお話をいただいた時に連続ドラマの主演は初めてなのですごく光栄に思ったのと同時に、3作品連続実写化企画の2作目ということも聞いていたので、プレッシャーもありました。原作を読ませていただき、「アヴェ・マリア」や「アメイジング・グレイス」というような歌やピアノなど、音楽がキーになって進んでいくストーリーが、自分の中ではとても新しく感じたのと同時に、「歌、がんばらなきゃ」と…。また、私が演じる可愛マリアは、あまり笑わないキャラクターでもあるので、どういうふうに感情を表現していくかなど、考えることがたくさんありました。
撮影が始まる2ヵ月前からvoiceトレーニングを受けさせていただいたのですが、その中で、最初自信がなかった歌に対して少し自信がつき、もともと持っていた歌うことへの恐怖心みたいなものが払拭できたので、自分自身もひとつ成長できた気がしています。また、原作を読んでいる方々がイメージしているマリアの声やマリア像ってそれぞれ違うと思うので、マリアの表情や心情の変化、ニュアンスなど、脚本と原作を読み合わせながら、私なりのマリア像を作らせていただきました。
撮影はムードメーカーの監督と助監督がいるおかげで、現場の居心地がとても良く、楽しむところは楽しむ、やるところはしっかりやる、というメリハリあるチームになっていると思います。「悪魔とラブソング」という原作を実写化する意味もしっかり考えて、精一杯演じさせていただきます。
◆飯島寛騎(目黒伸役)
この度、出演の話を頂いたとき、これまで学園もので普通の高校生役をしっかりとやったことがなかったので、新しいものに挑戦するという意味でも、クランクイン前からわくわくしていました。今回、ピアノを弾く役どころということで、2ヵ月くらい前からピアノの練習など準備をさせてもらっていたので、撮影に入るのが一層楽しみでした。
脚本を先に読ませていただき、その後、参考にできればと原作を読みました。脚本家さんが監督と話し合われて書かれたもの、原作者さんの想い、両方を尊重し大切に、自分が感じたことを演じていけたらなと思っています。
僕が演じる目黒伸は、間違えばすごく冷たいキャラクターに見えてしまう。無口ですが、高校生らしい、17 歳らしい一面もちゃんと持っているので、そういうところも出すように心がけていきたいし、神田とのキャラクターの対比も大切にしたいと思っています。目黒は、少しトゲトゲしているけど、凄く素直な子です。ただ、言いたいことが言えないときも多くて…。
撮影現場は、明るくて、すごくパワーがあるなと感じています。これからも、キャスト・スタッフ一同素晴らしい作品にできるように頑張ります。
◆桃森ミヨシ(原作)
すでに一度撮影現場を拝見させていただいてます。コロナ禍での撮影はとても気をつかわれていて大変な中、お一人お一人の演技に熱があって、監督の目線も優しくかつ拘りがあり、とても感動しました!
原作は 10 年以上も前のものなのですが、今の時代に合わせて改変してくださってそれも良かったと思います。キャラのイメージぴったり、いえ、それ以上に魅力的な役者さんたちの演技をぜひご覧ください!