モデルの嵐莉菜が主演を務める映画『マイスモールランド』の第2弾キャストとして、俳優の奥平大兼の出演が発表された。併せて第1弾ポスターが解禁された。
【写真】『マイスモールランド』第1弾ポスタービジュアル
本作は、是枝裕和が率い、西川美和が所属する映像制作者集団「分福」の若手監督・川和田恵真の商業映画デビュー作。日本、ドイツ、イラン、イラク、ロシアのミックスという5ヵ国のマルチルーツを持つ主演の嵐莉菜が、在日クルド人の女子高生を演じる。
クルド人の家族とともに生まれた地を離れ、幼い頃から日本で育った17歳のサーリャ(嵐)。同世代の日本人と変わらない、ごく普通の高校生活を送っていたが、あるきっかけで在留資格を失い、家族の日常が一変する…。
埼玉には約2000人のクルド人が住む地域があり、そこに暮らす女子高生サーリャが主人公。彼女が、東京に住む日本人の少年・聡太(奥平)との出会いをきっかけにアイデンティティーに葛藤し、成長していく物語が描かれる。
在日外国人が在留資格を失うと、働けなくなるばかりか、居住している地域を出られなくなるため、主人公サーリャ(嵐)は東京に住む聡太(奥平)に会いに行くことができなくなってしまう。
ポスタービジュアルは、この日本にいても、立場によって越えられない国境が生まれることを表現。高校生の淡い恋心が社会によって分断される切なさを伝えるものになっている。なお、ポスターに記載されているテキストは「マイスモールランド」のクルド語表記。
デビュー作『MOTHER マザー』の撮影時は15歳だった奥平は、本作撮影時17歳(現在18歳)の現役高校生。オーディションで選ばれての参加となった本作では、『MOTHER マザー』撮影時から2年ぶり(公開から1年ぶり)の映画撮影となった。
奥平は「久しぶりの映画の現場で、クランクインの直後は迷いがありました。『MOTHER マザー』の時は、何もわかっていなかったので、OKがかかると、ただ嬉しかったのですが、ドラマなどいろんな現場を経験したことで、自分の中で考え過ぎてしまったところがあって。でも現場で川和田監督とたくさんお話しして、監督が表現したいことをお聞きし理解することができたので、撮影が進んでいく中で、聡太として生きることができたと思います」とコメントした。
映画『マイスモールランド』は、2022年初夏全国公開予定。