2月10日、東京国際フォーラムで行われる「乃木坂46新内眞衣卒業セレモニー」をもってグループを卒業する2期生・新内眞衣。1月25日発売の2nd写真集『夜が明けたら』(小学館)は、彼女にとってアイドル生活約9年の集大成となる作品だ。

30歳でグループを卒業後、年齢を重ねても「ずっとチャーミングでいたい」と願う新内は、大きな決断の裏で何を思っていたのか。写真集の撮影秘話とともに聞いた。

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“背中”に力を入れた写真集 厳しいトレーニングに耐えて挑んだ撮影

――2nd写真集『夜が明けたら』はアイドル生活約9年の集大成に。そして、22日で30歳を迎えた新内さんの“20代最後の姿”を切り取った作品にもなりました。

新内:素の自分を見せられたのではないかと思います。撮影では、いろいろな思い出づくりができて。スタッフさんには着たい洋服なども提案させていただき、話し合いながら作り上げていきました。私の意見を取り入れてくださって、撮影もすごく楽しかったです。

――撮影に向けて背中を鍛えたそうですが、なぜ背中に力を入れたのでしょう?

新内:背中に年齢が出ると思ったからです。猫背もコンプレックスだったので、メンバーとしての最後に「克服したい」とも考えて背中を鍛えました。撮影は2021年9月の石川県金沢市のロケから始まりましたが、その日に備えてピラティスに通ったんです。グループの「真夏の全国ツアー2021」で大阪、宮城、愛知、福岡を回っていた時期で、地方へ行った帰りとか、スケジュールに無理やりねじ込んでいました。


忙しかったから「なんでこんな疲れてるときに予定を入れてしまったんだろう…」と後悔するときもあって(苦笑)。トレーニングの筋肉痛に悩む日もありました。その成果を出せたのは、赤いじゅうたんの上でうつぶせになったドレス姿のカットです。背中に線が浮かび上がるのは、なかなかないと思います。

――2014年から2018年までの4年間はニッポン放送の関連会社でOLも兼任。当時の勤務地としてもゆかりある有楽町でも撮影されていますね。

新内:前はOL兼アイドルと言われていましたけど、当時とは「立場の違う自分が立ってるよ」と伝えたかったのでロケ地に選んだんです。撮影は自然な感じで、有楽町で歩いている光景を撮っていただきました。4年ほど前はOLとして歩いていた自分が、今はアイドルとして歩いているというのを見せたくて。そのために入れたいカットでした。

卒業発表時、メンバーから寄せられた声「ついに発表したんだね」「お疲れさま」

――卒業記念作品でもある2nd写真集。卒業発表は、レギュラーパーソナリティーを務めるラジオ番組『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送/毎週水曜25時)で、2021年11月17日に行いました。
その中で卒業を本格的に考え始めたのは同年2月頃と明かしていましたが、実際の発表まで約9ヵ月。その間、どの時点で何を決め手に卒業を決断したのでしょうか?


新内:はっきりしたきっかけがあったわけではないです。30歳を目前にしていろいろなお仕事が舞い込んできて「この辺りで終わるのが一番いいかも」と思いました。

――発表翌週の『オールナイトニッポン』では、卒業発表に対して周囲からたくさんの反響があったとも明かしていました。中でも気になるのは、グループを共に支えてきたメンバーからの反応。心に残った言葉はありましたか?

新内:そうした質問をされる機会も多いですけど、強く心に残った言葉というのはあんまりなくて。実際には「お疲れさま」みたいな反応が多かったです。あくまでも卒業発表をしただけで、卒業したわけではないので。みんなからは「ついに発表したんだね」「頑張ったね」といった言葉が送られてきました。

メンバーには事前に伝えていますし、メンバー同士の仲がいいからこそ一大事に捉えていないのだろうし、ずっと一緒にいたから分かる部分もあるのかなと思っています。

――活躍を見守る側の心理としては重大なことだと受け止めていましたが、裏側を聞いて何だかホッとしました。ちなみに、卒業を考え始めてから発表までの期間、同期の寺田蘭世さんなど、乃木坂46を卒業していくメンバーもいました。
自身の卒業も考えながら、どんな気持ちで見送っていたのでしょう?


新内:みんな「無事に卒業できてよかったな」というか。メンバーに対しては「本当にやりきったんだね。おめでとう」という気持ちで送り出していました。卒業は悲しいけど新たな門出ですし、それぞれ乃木坂46で頑張ってきたから幸せになってほしいとも思って。自分自身の卒業とは別の意識で、寂しくてもまた会えると感じていました。

楽しみで仕方ない30代 年齢を重ねても「ずっとチャーミングでいたい」

――乃木坂46のメンバーでいられる時間も残りわずか。グループでの経験も糧に、卒業後はどう進んでいきたいですか?

新内:乃木坂46にはたくさんのことを教えてもらいました。これまでの経験をどう生かせるか分からないけど、このままの感じでいたいなとは思います。理想として、10年後にほかのメンバーと同じままで会いたい気持ちがあって。環境も変わるし、年齢も重ねていきますけど、ずっとチャーミングでいたいとも思っています。

30代も楽しみで仕方ないです。周囲にいる大人の方々が「30代が一番楽しい」と口をそろえて言うので(笑)。
別の取材で卒業後は「いろいろな制約から解放されるじゃないですか」と言われて、そのとき「確かに。自由が生まれるな」とも思ったんです。それすら気付いていなかったし、今後はいろいろなことを新しく感じられるとも思うので。自分にとっての新たなスタート、新人の気持ちで頑張っていきたいと思います。(取材・文:カネコシュウヘイ 写真:小川遼)

 乃木坂46・新内眞衣2nd写真集『夜が明けたら』は小学館より1月25日発売。価格は2035円(税込)。

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