毎週登場するハロー!プロジェクトのメンバーが、人生に悩む人々へエールを送るドラマ『真夜中にハロー!』(テレビ東京系/毎週木曜24時30分)。27日深夜に放送された「嫉妬」がテーマの第3話に登場したのは、
【写真】モー娘。の“お姉さん組” えりぽん&あゆみんの撮り下ろしソロショット
本人役でドラマ出演 生田の一人称は普段のまま「えり」に 石田はためらいも
ドラマ『真夜中にハロー!』は、ハロプロの熱狂的ファン・マリコ(菊池桃子)とその娘・ミサキ(大原優乃)が営むゲストハウス「サンプラザ朝沼」を舞台にした作品。週替りのゲストが演じる“人生に悩む宿泊客”の前に突如現れた扉の向こうにいるハロプロメンバーたちが、ハロプロ楽曲にちなむ言葉とパフォーマンスで宿泊客にエールを送る。
生田と石田が出演した第3話で「サンプラザ朝沼」に訪れたのは、会社のデキる後輩に嫉妬するあやめ(高月彩良)。後輩との差に落ち込むあやめが扉を開けると、そこにはモーニング娘。’22の生田、石田、野中美希、牧野真莉愛、加賀楓、北川莉央、山崎愛生の7人が。嫉妬にちなむグループの楽曲「ジェラシー ジェラシー」とともにメンバーたちの言葉を聞き、パフォーマンスを目にしたあやめは立ち直り、再び仕事へまい進するのだった。
――ハロプロのオマージュが随所にちりばめられた本作。
生田:みんな一人称が「私」なのに私だけ「えり」となっていたのが面白くて。普段の言い方そのままだったので、うれしかったです。加賀が嫉妬した経験を語ったあとに「悔しくて、うらやましくて、めっちゃ嫉妬した」とつぶやく場面で「するする!!」と合いの手を入れたんですけど、たしかに言いそうって(笑)。ちゃんと自分たちを理解した上で、作ってくださっていると感じました。
実は、脚本家の方が日本武道館公演(2021年12月「モーニング娘。'21 コンサート Teenage Solution ~佐藤優樹 卒業スペシャル~」)を観に来てくださったんです。会場で「えりの一人称がすごく分かりやすくて脚本も書きやすかったです」と言ってくださって、覚えやすいと思われてるんだなって。ドラマのワンシーンで生かしてくれたのがうれしかったです。
石田:普段からドラマや舞台をよく見ていて。お芝居にふれるのは好きでしたけど、本人役には苦手意識があったんです。グループでドラマやミュージカルに出演する機会もありましたけど、何かになりきった方がはっちゃけられるし、楽しめる意識もあって。
私は嫉妬にまつわる思いを語ったメンバーの言葉を受けて「でも私たち、そうやって乗り越えたんだよね!」と勇気付ける役柄で。ほかのメンバーのセリフも「楽屋でもそんなこと言いそうだな」と思ったし、自分たちに沿った内容だと思えました。「ジェラシー ジェラシー」も歌いながら「分かる!」と思っていた曲でしたし。本番は、自分のままで演じられたかなと思います。
サブリーダーの2人が思う“嫉妬したくなる”うらやましい後輩は?
――お2人も登場したドラマ第3話は、会社の後輩に嫉妬し落ち込んでいたゲスト宿泊者のあやめが、モーニング娘。’22による「ジェラシー ジェラシー」のパフォーマンスで励まされ立ち直る展開でした。生田さんはグループの9期メンバーで、石田さんは10期メンバーと、15期までいるグループ内ではだいぶ先輩の立場。物語のように、嫉妬とまで言わずともうらやましくなる後輩の方はいますか?
生田:あ~(笑)。9期は先輩たちの卒業もあり後輩でいられる期間が短かったんですよ。同期が4人で、リーダーの(譜久村)聖と私は加入した時点で最年少でもなかったし、だからちやほやされてこなかったんですよね。亜佑美ちゃんもそうだと思うけど。
石田:はいはい。
生田:ね、そうそう。周りから「かわいい!」と言われずに過ごしてきたから、15期でグループ内では年齢的に一番若い16歳の(岡村)ほまれちゃんと愛生ちゃんを見ていると、かわいがられる位置にいるのがすごくうらやましいです(笑)。
愛生ちゃんとかはしゃべっているだけで「よくしゃべれたね」って思います(笑)。ドラマの撮影現場でも、一生懸命に自分のセリフを練習していて。上手にできたと思ったのか(山崎の話し方をマネをしながら)「できました!」と言ってるのを見て、よかったねと思いました。私たちは「何でできないの?」と言われることが多かったし(笑)。うらやましいです。
石田:たしかに。あれはずるい(笑)。
――雰囲気がよく伝わってきました(笑)。15期で言うともう1人…。
生田:北川は申し訳ないけど…私たち側だと思います(苦笑)。
石田:そう思います!
生田:本人も“ほまめい”をうらやましがっているとは思います。ただ、北川自身がイジられるのも面白さだと思うので。私たちもなるべく平等に分けて扱うようにしています。
石田:それぞれのよさがありますから。
生田:そう、それぞれのよさです。
――石田さんから見てうらやましくなる後輩の方は?
石田:前提にあるのはダンスで、私はダンスが得意だからとモーニング娘。へ加入したので、楽曲でもソロで踊らせていただくパートをもらえるのが本当にうれしいんですよ。そんな中で2021年12月にモーニング娘。のTikTokアカウントを開設して。メンバーそれぞれ動画を上げていて、13期のかえでぃー(加賀)がAKB48さんの「根も葉もRumor」で閲覧数を伸ばし、いいねをたくさんもらっていたんです。
TikTokはメンバー自身で踊りたい曲を選んでいるので。
グループ内で個性を発揮する2人の今につながる過去の経験とは
――後輩のみなさんの成長や活躍がある一方、生田さんは特技のゴルフを生かしたお仕事を、石田さんは出身地の宮城県仙台市にちなみ東北への地元愛がにじむお仕事をされていたりと、個性を発揮しながらソロ活動もしています。グループのバランスも考えながら自分を出すのは難しさもあると思いますが、何か自分を出すために工夫していることはありますか?
生田:私はもう、自分のパパに対して「ありがとう」と思うんです。プロデューサーのつんく♂さんから初めていただいたアルバム曲「乙女のタイミング」にもつながっていて。当時、私が「髪を切るか切らないか」で迷っていて、つんく♂さんに相談したことがあったんですよ。その場で「髪を切っていいかパパにも確認してよいですか?」と言ったのをきっかけに、「乙女のタイミング」でパパのフレーズを使うのが決まって。
2番の「やっぱ パパはやさしいな」「ずっと好きだった」「パパだから」という歌詞はつんく♂さんが、私がモーニング娘。に合格した日のパパとのやり取りをふまえて書いてくださったみたいなんです。ゴルフもパパをきっかけにやり始めて、今では私の方がうまくなっちゃって(笑)。パパの力がなければアイドルにもなっていなかったし、感謝しています。
――ある種、お父さんとの二人三脚でやってきて今があるんですね。
石田:後輩のエピソードと同じくダンスの話になりますけど、元々、ダンスを始めたのは小学1年生で。チアダンスをやっていた友達の話を聞いて「私もやりたい」くらいの気持ちで始めたんです。チアダンスのフォーメーションは全員が横一列に並ぶラインダンスなので、背の小さい私はいつも端っこで、その経験から悔しさを学んだなと思います。
当時から培われてきた「目立ちたい」という気持ちだけで、10期の加入(2011年9月)から10年以上やってきたようなもので。だから、闘争心をわきたたせてくれたダンスには感謝しています。
新たなステージ“卒業”を思い浮かべるとしたら…
――生田さんや石田さんはお2人とも加入から10年以上が経過し、新たなステージ“卒業”を考える機会もあるのかと思います。今はまだ現実的ではないかもしれませんが、仮に卒業を考えるとしたら、それまでに後悔しないためメンバーとしてやっておきたいことはありますか?
生田:これまで以上の大きなステージに立ちたいです。日本武道館で開催した10期の(佐藤)優樹ちゃんの卒業コンサート(2021年12月)のライブビューイングの動員数が3万3000人だったんですよ。もちろん優樹ちゃんの力があってこそでしたけど、動員数を聞いたときに「東京ドームを埋められるくらい」と思って。卒業はその後かな。それほど大きなステージに立てるぐらいの存在になりたいです。
石田:卒業のことをたしかに考えるときはあるんですよ。卒業コンサートのイメージだけですけど「こんな公演にしたいな」「最後にソロで歌うならこの曲かな」とか(笑)。でも、こういう話をするとファンのみなさんは寂しくなってしまうだろうから、あまり言わないようにしていて。でも最後は「自分が一番のお姫様!」みたいになればなと思っています(笑)。
卒業後に何をしたいかも、たまに考えるんです。ファンの方々の中では「亜佑美ちゃんはお芝居が好きだから舞台をやるのかな?」と思われる方もいるかもしれませんが、お芝居だけが好きなわけではなく、ダンスも好きだし、歌も歌いたいし、ステージに立ちたい気持ちもあって。女優と一本に絞るのではなく、たぶん何でもやりたいと言い出すと思うんですよね。例えば、カフェの店員さんをやりたいと言うかもしれないし(笑)。この先もし卒業を決断するときが来ても、その後の選択肢はこころよく受け止めてもらえればと思います。(取材・文:カネコシュウヘイ 写真:ヨシダヤスシ)
ドラマ『真夜中にハロー!』はテレビ東京系にて毎週木曜24時30分放送。放送後、動画配信サービスdTVにて見逃し配信中。
※山崎愛生の「崎」の正式表記は「たつさき」