北朝鮮の金正恩総書記(国務委員長)が18日、4月に進水した駆逐艦「崔賢」号を訪問し、「艦の武装システムの統合運用試験過程と海兵の訓練および生活状況」を確認した。朝鮮中央通信が伝えた。
金正恩氏の視察は、米韓軍が同日から開始した合同軍事演習「乙支(ウルチ)フリーダムシールド(自由の盾)」をけん制する意図があると見られる。
朝鮮人民軍(北朝鮮軍)のパク・グァンソプ海軍司令官(海軍上将)が、金正恩氏を出迎えた。
金正恩氏は、「海軍の先端化、核武装化の重要課題が段階的に、計画通りに遂行されている」と満足し、「10月中に次の段階である艦の性能および作戦遂行能力評価工程へ移行することを強調した」という。
また、南浦造船所で崔賢級駆逐艦の3番館の計画について「船舶工業分野の技術者、専門家と共に重要談話を行った」という。
金正恩氏は、18日から米韓合同軍事演習が実施されていることについて「米韓の深化する軍事的結託と軍事力示威行為は最も明白な戦争挑発意志の現れであり、地域の平和と安全環境を破壊する根源である」と指摘した。
また、「最近は核要素が含まれる軍事的結託を企図している特徴からして、その重大さはさらに増大している」とし、「変遷する情勢はわれわれをして主動的かつ圧倒的な変化をもって対応することを求めている」と述べた。
そのうえで、「わが海軍は近い将来に国家核戦力の構成と核使用領域において一翼を立派に担当する頼もしい勢力になる」「われわれの海軍戦力が国家防衛戦略の遂行と戦争抑止力の行使により適合化される」と強調した。