北朝鮮は8月22日、平壌の木蘭館において「朝鮮人民軍海外作戦部隊」の指揮官・戦闘員、そして戦死者遺族を招いた宴会を開催した。会場は「祖国と総帥(金正恩総書記)への限りない懐旧と感激に包まれた」と朝鮮中央通信は伝えている。

この宴会には朝鮮労働党中央委員会の幹部や国防省の主要指揮官らが出席し、海外作戦部隊とその烈士遺族と席を共にした。海外作戦部隊は、北朝鮮が表立って詳細を語らないものの、ロシア・クルスク州に派兵された部隊をはじめ、シリアやアフリカ諸国などに派遣された「軍事顧問団」や特殊部隊をも含んでいる可能性がある。今回の行事は彼らの功績を国内的に顕彰する場と位置づけられた可能性が高い。

宴会では、朝鮮労働党中央軍事委員会副委員長の朴正天(パク・チョンチョン)書記が演説に立ち、同部隊の戦闘を「人類戦争史を凌駕する英雄談」と称賛。「党中央の絶対的権威を守り抜き、国家の尊厳と軍の名誉を血潮で刻んだ」と述べた。さらに「参戦勇士の英雄伝を亀鑑とし、今後の聖戦でも必ず勝利を収める」と強調した。

一方、出席した戦闘員や遺族は「党からの信頼と愛を運命の血筋として刻み、朝鮮人民軍の尊厳を未来世代へと輝かせる」と誓ったとされる。

同通信の報道全文は次のとおり。

朝鮮人民軍海外作戦部隊の指揮官、戦闘員、烈士の遺族のための盛大な宴会

【平壌8月22日発朝鮮中央通信】朝鮮人民軍海外作戦部隊の指揮官と戦闘員、烈士の遺族のための宴会が木蘭館で催された。

宴会場は、夢にも懐かしみ、心が馳せていた祖国の懐、偉大な総帥の懐に抱かれて人生の誉れ高い栄光と幸福を与えられた指揮官、戦闘員のこの上ない感激と歓喜、感動で満ち溢れた。

党中央委員会の指導幹部と国防省の主要指揮官が、朝鮮人民軍海外作戦部隊の指揮官、戦闘員、参戦烈士の遺族と意義深い席を共にした。

宴会では、朝鮮労働党中央軍事委員会の副委員長である党中央委員会の朴正天書記が演説した。

演説者は、党中央の絶対的権威を死守し、わが国家の尊厳と名誉、わが軍の名と伝統を守り抜く決戦場でわが将兵は、文字通り血潮で不滅の戦闘記録を記し、人類戦争史の英雄談も顔負けする戦闘的勇猛と伝説的軍功をもって朝鮮人民軍の偉大な新しい歴史を創造し、わが国家の戦勝史に栄えある新しいページを金文字で刻んだと言及した。

また、わが革命武力は参戦勇士らの輝かしい英雄伝を亀鑑にして引き続き直面する聖戦でいつも勝利するであろうと述べ、われわれの全ての師団と旅団、連隊と大隊が、全軍の将兵がその必勝の敷石を踏んで勇敢に進軍するであろうと強調した。

朝鮮人民軍海外作戦部隊の指揮官、戦闘員は、わが党の信頼と愛を運命の血筋、勇猛の翼として心に刻み付け、富国強兵の新しい転機を切り開いていく戦闘的道程で朝鮮人民軍の尊厳と栄誉をわが世代の誇り高い軍功をもって連綿と輝かせていくと盟約した。---

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