北朝鮮の金正恩総書記(国務委員長)が21日、最高人民会議第14期第13回会議で重要演説を行った。朝鮮中央通信が伝えた。
金正恩氏は、「ロシア連邦のクルスク州解放作戦に参加したわれわれの海外作戦部隊戦闘員の英雄的偉勲が報じられた後、集団的英雄主義が全社会を支配し、青壮年の間で人民軍入隊志願の熱気がかつてなく高揚したことをはじめ、朝鮮人、朝鮮の名誉をかけて愛国闘争に決起する肯定的な雰囲気が高まっています」としながら、ロシアに朝鮮人民軍(北朝鮮軍)を派遣したことを正当化した。
金正恩氏は、「米国と韓国に新たに登場した政権は、われわれとの対話の扉が開いている、関係改善を求めていると秋波を送っていますが、究極的にはわれわれの力を弱体化させ、われわれの制度を崩そうとする彼らの本性は絶対に変わっていません」としながら、「断言しますが、われわれにとって『非核化』ということは絶対に、絶対にあり得ません」と強調した。
金正恩氏は、「米国が荒唐無稽な非核化執念を取り払い、現実を認定した上でわれわれとの真の平和共存を願うならば、われわれにも米国と対座できない理由はありません」としながら、「私は今も、個人的には現米大統領トランプに良い思い出を持っています」と述べた。
金正恩氏は、「われわれと大韓民国はこの数十年間、国際社会において事実上、二つの国家として存在してきました」としながら、韓国は敵国であり南北統一を強く否定した。
金正恩氏は、「李在明政府が以前の政権との差別化のためにわれわれに何らかの『関係改善』だの、『平和』だのといって『融和路線』を唱えていますが、本質上変わったことは何もありません」としながら、「『吸収統一』の野望の面では、むしろ反共和国政策を国是とした以前の悪質『保守』政権も舌を巻くほどです」と李在明政権を非難した。