北朝鮮が長距離空対地ミサイル、いわゆる「北朝鮮版タウルス」を初めて公開し、空軍戦力の現代化を強調した。

朝鮮中央通信は30日、28日に平壌で空軍創設80周年記念式典が盛大に行われ、金正恩国務委員長が出席したと報じた。

公開された写真には、独シュタイン社製長距離空対地ミサイル「タウルス(KEPD350)」と外形が酷似した兵器が、Su-25攻撃機に搭載された様子が収められている。北朝鮮がこの種の長距離空対地ミサイルを披露したのは初めて。

タウルスは、敵防空網の外側から指揮統制施設などを精密攻撃できるスタンドオフ能力を持つ巡航ミサイルで、最大射程は約500キロ、地下深くの目標を破壊可能な装置を備えるとされる。韓国空軍も運用中だ。

一方で外観上、ロシアが配備するKh-59MK2に近いとの分析も出ている。韓国の専門家は「北朝鮮のミサイルは全長5メートルのタウルスより短く、断面が正方形に近いことから、ロシア製長距離誘導空対地ミサイルにより似ている」と指摘した。

公開写真にはこのほか、MiG-29戦闘機に搭載された新型空対空ミサイル、米軍の高高度無人偵察機「グローバルホーク」に似た「セッビョル4型」、攻撃型無人機MQ-9リーパーに類似した「セッビョル9型」などが確認された。

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