北朝鮮は白頭山(ペクトゥサン)近郊の三池淵(サムジヨン)観光地区で、ホテル5棟を同時に完成させ、金正恩総書記が出席して盛大な竣工式を行った。新設された5棟のホテルの客室数は合計で2000室を超えるとされ、三池淵市を「北朝鮮を代表する観光都市」に育成するという金正恩氏の意向が改めて示された。
朝鮮中央通信は23日、20~21日の2日間にわたり三池淵市で近代的なホテル5棟の竣工式が行われたと報じた。金正恩氏は初日の式典に出席し、客室や各種付帯施設を自ら視察した。
金正恩氏は「実用性と多様性、造形性と芸術性が高い水準で具現化され、各要素が固有の魅力を生かしている」と評価し、「重要なのは施設だけでなく、サービスの質だ」と述べ、従業員の専門性向上を強調した。また、三池淵市について「国の観光文化を代表する革新的な文明都市へとさらに変貌させるべきだ」と指示した。
式典には金正恩氏の娘・ジュエ氏も同行し、前日の咸鏡南道・新浦市での工場竣工式に続き、2日連続で公式日程に姿を見せた。北朝鮮メディアは、黒いコート姿でホテル内部を見学する様子や、金正恩氏と手を取り合う父娘の場面を複数公開した。
公開された写真には「記者センター」と記された案内板も確認され、大規模行事や国際会議の開催を念頭に置いている可能性も指摘されている。ホテル名には、白頭山地域の象徴を前面に出した名称が採用され、いわゆる「白頭山神話」を強調する狙いがうかがえる。
一方で韓国の独立系メディア「サンドタイムズ(ST)」によれば、韓国当局関係者の間からは「実際の観光需要を見込んで建設したのか疑問だ」との声が出ており、北朝鮮内部でも「これだけの客室を誰が埋めるのか」と懐疑的な見方が広がっているという。
過去には、米国人大学生が拘束され不審な死を遂げたり、韓国人観光客が射殺されたりした事件も起きており、世界の誰もが観光に行きたいと思う国でないのは確かだ。
それでも北朝鮮は、国際的な制裁下で外貨獲得を図る手段として観光産業の活性化に力を入れてきた。元山葛麻(ウォンサン・カルマ)海岸観光地区や楊徳(ヤンドク)温泉観光地区、馬息嶺スキー場に続き、白頭山一帯を中核観光拠点とする構想だ。
ただ、過去には金剛山観光事業が頓挫した経緯もある。
STによれば、韓国統一省の元高官は「北朝鮮が期待するほど外国人、特に中国人観光客は来なかった。現実的には韓国人観光客なしに北朝鮮観光は成り立ちにくい」と指摘したという。国策研究機関の関係者も「世界的な観光都市でも2000~3000室のホテルを埋めるのは容易ではない。中露との関係が最良だった時期でも、そのような需要は見られなかった」と述べ、三池淵観光の先行きに疑問を投げかけている。








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