北朝鮮国防省の報道官は24日、談話を発表し、米海軍の攻撃型原子力潜水艦が韓国・釜山の作戦基地に入港したことについて、「朝鮮半島と地域の軍事的緊張を高める重大な不安定行為だ」と強く非難した。

談話は、米原潜の寄港は「乗員の休息や補給」を名目としているが、11月7日に米第7艦隊所属の原子力空母「ジョージ・ワシントン」打撃群が韓国に展開して以来、46日ぶりに再び米国の戦略資産が投入されたと指摘。

これについて「わが国家の安全環境に核の不安定要素を恒久的に固定化しようとする米国の意図が、より露骨になった」と主張した。

また、米韓両国が最近ワシントンで開いた第5回「核協議グループ(NCG)」会合で、核を含むあらゆる防衛力を動員して韓国に「拡大抑止」を提供する方針を再確認した点に言及。米国が韓国の原子力潜水艦開発に事実上の「青信号」を出したうえで、自国の原潜戦力を頻繁に展開していることは、「地域の安全構図に深刻な示唆を与える」と非難した。

そのうえで、米国が韓国との軍事同盟を「核を共有する対決ブロック」へと発展させ、地域での戦略的優位を確保しようとしていると指摘。「核対核の対決構図を固めようとする米国の本心が改めて確認された」と強調した。

談話はさらに、「米国が原子力潜水艦を投入して核攻撃能力を誇示しても、状況は何も変わらない」とした上で、「わが国周辺に常在する核の脅威に対抗するため、戦略的報復能力の確保を加速させる」と表明した。

その対応については、「核保有国間の相互牽制の原則に基づき、米国の核戦力示威に相応する措置を取る」とし、実行の方式や時期については「対称的、あるいは非対称的に選択される」と含みを持たせた。

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