北朝鮮が25日に公開した排水量約8700トン級の「原子力戦略誘導弾潜水艦(戦略原潜)」が、その異様な外観から軍事専門家の間で波紋を広げている。艦橋部分に潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を10基も搭載する前例のない構造で、かつて「フランケンシュタイン」と揶揄された3000トン級の通常動力潜水艦「金君玉英雄艦」を想起させるとの指摘が相次いでいる。
北朝鮮専門メディア「ビヨンド・パラレル(Beyond Parallel)」が衛星画像を分析したところ、2023年9月に進水した金君玉英雄艦は、現在に至るまで実戦配備されていない可能性が高いという。今回公開された新型潜水艦も同様に、艦橋部分を極端に肥大化させた設計で、専門家からは構造的な欠陥を懸念する声が強い。
韓国軍需企業の特殊船事業部の関係者は独立系メディア「サンドタイムズ」の取材に対し、「潜水艦は重心を低く保つことが基本中の基本で、そのため最も重いバッテリーを艦底に配置している。あれほど艦橋を大型化すれば、潜航時の復元力を失い、ひっくり返るしかない」と指摘する。さらに「最も脆弱な艦橋部分からSLBMを発射すれば、強烈な振動と騒音が発生し、艦の構造自体が耐えられない可能性が高い」と話す。
こうした技術的未熟さは、今年5月に北朝鮮が進水させた新型駆逐艦が進水直後に横転した事故とも重なる。体制の威信を誇示することを優先するあまり、基本的な安全性や設計検証が軽視されている実態が浮き彫りになった形だ。
もっとも、専門家の間では「性能の低さは必ずしも金正恩体制にとって致命的ではない」との見方もある。
北朝鮮では乗員の安全や人権が二の次にされ、有事に一度でも海中から潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射できれば“任務達成”と見なされる可能性が高いからだ。実際、潜水艦が帰還不能となる事態すら想定内とする発想が、体制内部には根強いとされる。発射後には艦が構造的欠陥から自壊するか、米韓軍により撃沈されるのがオチだ。
海中でひっくり返るにせよ撃沈されるにせよ、その末路は惨めなものになる可能性が高い。
象徴性と政治的演出を重視する北朝鮮にとって、今回の「戦略核潜」は軍事的完成度よりも、核抑止力を誇示するための道具である可能性が高い。だが、その背後には、技術的限界と人命軽視という北朝鮮体制の歪みが、再び浮き彫りになっている。








![[音声DL版]TRY! 日本語能力試験 N3 改訂版](https://m.media-amazon.com/images/I/41mXWATUVjL._SL500_.jpg)
![【Amazon.co.jp限定】ダリオ・アルジェント PANICO (ビジュアルシート2枚セット付) [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/41fRCrYhFTL._SL500_.jpg)

![BELIEVE 日本バスケを諦めなかった男たち 豪華版 [Blu-ray]](https://m.media-amazon.com/images/I/51Daz1hpRML._SL500_.jpg)