北朝鮮における社会統制が日増しに強化される中、最前線で住民と直接向き合い、体制守護の「刃」としての役割を担う安全員(警察官)の業務も、ますます過重になっている。特に昨年は、社会安全省創立80周年という大々的な名分のもと、各種政治行事や内部検閲が相次ぎ、安全員にとっては例年以上に過酷な一年として記憶されている。

取り締まりという強大な権限を背景に、住民から密かに賄賂を受け取ることができるとして、いわゆる「うまみのある職業」と見なされ、羨望の対象でもあった安全員。しかし、慢性的な経済難の中で住民の生活環境がさらに悪化し、賄賂で私腹を肥やし贅沢な暮らしをしていた時代も、今では昔話となった。民生不況の長期化が、取り締まり機関に従事する人々の生活にまで影響を及ぼしているのである。

住民を監視・取り締まりながら、同時に住民から糧を得て生きるという矛盾した構造の中で、安全員たちは今年をどのような一年として記憶したいと願っているのだろうか。韓国デイリーNKは新年を迎え、咸鏡北道の安全員を通じて、制服の下に隠された彼らの本音と、「住民の生活が良くなってこそ、私たちも楽になる」という率直な告白を聞いた。

以下は、咸鏡北道の安全員との一問一答である。

――昨年を振り返って、安全員として最も大変だった点は何ですか。

「昨年は社会安全省創立80周年の節目の年だったため、内部的にも検閲が厳しく、外部的にも取り締まりや統制の業務が大幅に増えました。担当区域の取り締まり、夜間集中取り締まり、宿泊検閲まで、毎日が本当に慌ただしく忙しかったです。経済が回復せず、人民の生活が立ち遅れているため、私たち司法機関の人間に入ってくる賄賂も、以前のように多くはありません。生活面ではむしろ苦しくなりました。全体的に非常に疲れた1年でした」

――労働新聞の報道によると、社会安全省80周年に際し、金正恩総書記が自ら社会安全省を訪れ、社会主義制度守護という社会安全機関本来の使命を強調したとされていますが。

「節目の年を機に、元帥様(金正恩氏)は、外部からの侵入は人民軍が担い、内部の守護戦は国家安全保衛機関が責任を負わなければならないと指摘され、改めて党と首領の信頼を示し、激励してくださいました。安全保衛の活動家たちが自分の役割に一層励め、という意味に受け取りました。それでも、ねぎらいのお言葉をいただいた時は、安全員としての誇りと自負を感じたのも事実です」

――苦しい一年が終わり新年を迎えましたが、願い、あるいは望んでいることはありますか。

「正直に言えば、戦争が起きて我々が勝利し、韓国の発展した経済力を国有化できれば、しばらくは腹いっぱい食べて暮らせるのではないか、という考えが頭をよぎります。もし戦争が起きないのであれば、中国のように開放経済政策を進めて経済を立て直し、人々が追い立てられることなく安定して暮らせるようになってほしい。人々が少しでも楽に生きられるようになることを願うのは、誰しも同じです。率直に言って、人々の生活が良くならなければ、私たちも楽にはならないのです」

――韓国の李在明政権は南北関係の改善を繰り返し訴えていますが、新年に南北関係の変化を期待しますか。

「韓国政府が我々との関係改善を望んでいるというのは、ただ『そうしているふり』をしているだけにしか見えません。文在寅大統領がここ朝鮮(北朝鮮)を訪れた時も、実際には何の変化もありませんでした。今は元帥様が、韓国は統一の対象ではなく、敵対国であり二つの国家だと規定されました。今後、対話や協力は不可能だと思います。だから韓国政府の言葉は、どこか見苦しく、卑屈に感じられるのです」

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