昨年の秋夕(チュソク)に放送され大きな話題を呼んだKBSの大型企画、歌手チョー・ヨンピル「この瞬間を永遠に」公演映像が北朝鮮内部に流入し、USBで拡散されている中、これを視聴した北朝鮮住民数十人が保衛機関に逮捕されたことが分かった。

28日、咸鏡北道のデイリーNK内部情報筋は「昨年10月ごろ韓国放送で公開されたチョー・ヨンピルさんの公演映像が現在USBで出回っており、道保衛局が映像の流布者と流入経路を追跡するため捜査に入った」と伝えた。

「今回は一般住民だけでなく軍人も複数摘発され、軍保衛部も合同で捜査に乗り出している」という。

情報筋によると、先月20日から今月20日までの1か月間、羅先市や清津市などでこの映像を視聴した疑いで50人以上の住民が逮捕された。

逮捕された住民の多くは取り調べで「チョー・ヨンピルの公演は問題にならないと思って見た」「平壌で公演したこともあり、党が認めた韓国の歌手だと知っていたので大丈夫だと思った」「歌詞にわが国を誹謗する内容もなく、危険な要素もなかったので鑑賞した」と供述したとされる。

チョー・ヨンピルさんは、2005年の単独コンサートに続き、2018年3月末から4月にかけての韓国芸術団による平壌公演にも参加。同公演では代表曲「釜山港へ帰れ」などを披露し、金正恩総書記も観賞した。

しかし保衛機関は、住民が公演映像だけでなく他の外部映像もすでに視聴していた可能性が高いとみて強い圧力をかけ、結果として複数の住民から「他の外部映像や写真も見た」との自白を引き出したという。

逮捕者には、最高刑を死刑とする「反動思想文化排撃法」に基づき重罰が下されることが予想される。

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