北朝鮮の権力中枢で、静かだが決定的な変化が進行している。韓国国家情報院(国情院)が12日、国会に報告した内容の中で、金正恩総書記の娘・金ジュエ氏が1月1日の錦繡山(クムスサン)太陽宮殿参拝の際、「センター」を占めた事実に強い関心を示した。
錦繡山太陽宮殿は、金日成主席と金正日総書記の遺体が安置される、北朝鮮体制における「聖地」だ。ここでの立ち位置は、単なる儀礼上の配置ではなく、権力序列と政治的メッセージを如実に映し出す。国情院関係者は「北朝鮮の公式行事において“センター”に立つことは、象徴的な権威付与を意味する」と指摘する。
今回、金正恩夫妻とともに参拝したジュエ氏は、写真や映像で正面中央に位置取り、事実上の主役として演出された。従来、金正恩の側近や党・軍の幹部が占めてきたこの位置に、10代とみられる少女が立った意味は小さくない。国情院が、これを「後継内定段階」を裏付ける有力な状況証拠と評価したのも当然だろう。
国情院は国会への報告で、ジュエ氏が軍関連行事への頻繁な登場や、現地指導の場で政策に意見を述べる場面が確認されている点を挙げ、「後継者教育中」から「後継内定段階」へと評価を引き上げた。だが、錦繡山参拝での“センター配置”は、その中でも群を抜くインパクトを持つ。
北朝鮮では、権力継承の物語は周到に演出される。金正恩自身も、金正日総書記の後継者として浮上する過程で、同様に象徴的な行事や写真を通じて「主役の座」を与えられてきた。今回のジュエ氏の扱いは、その再現とも言える。
ある北朝鮮ウォッチャーは「錦繡山は“血統継承の聖域”。そこで中央に立たせたこと自体が、党・軍・住民に対する無言の宣言だ」と分析する。とりわけ、労働党第9回大会を目前に控えたタイミングは象徴的だ。党大会は路線転換や体制の節目を内外に示す舞台であり、その直前に後継候補を強烈に印象付ける狙いが透けて見える。
もっとも、ジュエ氏はまだ幼く、実際の権力行使までには長い時間を要する。
だが、金正恩が自らの治世を「第2幕」へ移行させる中で、次世代体制の輪郭を早期に提示することは、体制の安定にとって合理的でもある。
錦繡山での“センター”。それは一枚の写真に過ぎないかもしれない。しかし、北朝鮮政治において、写真ほど雄弁なメッセージはない。国情院がそこに注目したのは、ジュエ後継シナリオが、もはや観測段階を超え、現実の政治日程に組み込まれつつあることを示している。静寂に包まれた霊廟の中央で、北朝鮮の次の時代が、ひそかに姿を現した。








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