ロシアの侵攻を受けるウクライナが、米国人およびオランダ人の元空軍パイロットを「傭兵」として雇い、供与されたF16戦闘機の迎撃任務に投入しているとの報道をめぐり、ウクライナ空軍は今月19日までに、公式に否定した。ただ、複数の欧米軍事専門メディアが一致した内容を伝えており、専門家の間では「限定的な実戦投入の蓋然性は否定できない」との見方が広がっている。
発端となったのは、フランスの情報・防衛専門メディア「インテリジェンス・オンライン」の報道で、ウクライナがキーウ周辺の防空任務を担うF16部隊に、米国人およびオランダ人の退役パイロットを6カ月契約で参加させていると伝えた。部隊は巡航ミサイルや無人機の迎撃を主な任務とし、夜間の迎撃行動でも成果を挙げているという。
これを受け、オランダの主要メディアやウクライナ系英字紙なども同様の内容を相次いで報道した。一方、ウクライナ空軍の報道官は「外国人パイロットが戦闘任務に就いている事実はない」と全面否定し、ロシア側の情報戦の可能性を指摘した。
ただ、軍事専門家の間では、F16の高度なアビオニクス(電子装備)や迎撃戦術を短期間で習熟することは容易でなく、実戦経験豊富な西側ベテランの協力なしに迎撃能力が急激に向上したとは考えにくいとの分析が根強い。
実際、F16配備後、キーウ周辺での迎撃成功率が目立って改善しており、「限定的に外国人操縦士が参加している可能性は十分ある」(欧州の軍事研究機関)との指摘も出ている。
NATO諸国が正規軍人としてパイロットを派遣すれば「事実上の参戦」と受け取られ、ロシアとの軍事的緊張が一段と高まる。こうした政治的リスクを避けるため、「民間契約」という形で退役軍人を投入する方式は、過去の紛争でも前例があり、現実的な選択肢とみられている。








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