ノルウェー軍がこのほど公開した映像から、ロシア空軍の曲技飛行隊「ロシアンナイツ」に所属するSu-35S戦闘機が、戦略爆撃機の護衛という戦術任務に就いていたことが明らかになった。展示飛行を主任務とする部隊の機体が、実戦装備で任務飛行に参加した形で、ロシア軍の航空戦力事情を映し出す動きとして注目されている。
ノルウェー国防当局によると、北極圏に近い国際空域でロシアの長距離爆撃機「Tu-95」が飛行した際、これを護衛していたのがロシアンナイツ所属のSu-35Sだった。機体は空対空ミサイルを搭載した戦闘態勢で飛行しており、通常のアクロバット飛行とは明らかに異なる運用だったという。
ロシアンナイツは、最新鋭戦闘機「Su-35S」を使用するロシア空軍の公式アクロバットチームとして知られる。国際航空ショーなどでの展示飛行を通じ、ロシアの軍事技術を誇示する象徴的存在だ。こうした部隊の機体が実戦的任務に確認されたことは異例といえる。
ウクライナ侵攻の長期化に伴い、ロシア空軍は一定数の戦闘機を失っているとされる。欧米の軍事専門家の間では、前線任務や長距離爆撃の護衛などで稼働率が高止まりする中、利用可能な機体とパイロットを幅広く活用している可能性が指摘されている。
もっとも、今回確認されたのは国際空域での護衛飛行であり、前線での直接的な地上攻撃任務に投入されたことを示す証拠はない。ロシア側も公式な説明は行っていない。
それでも、展示飛行部隊の機体が戦術任務に姿を見せた事実は、ロシア軍の航空戦力運用が柔軟化、あるいは逼迫していることを示唆するとの見方が広がっている。








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