米国の北朝鮮分析サイト38 Northは3月20日、イランを巡る戦争への北朝鮮の対応について、「慎重な距離の取り方が際立っている」とする分析を掲載した。

北朝鮮は3月1日付の外務省報道官談話、また同報道官の10日付の朝鮮中央通信へのコメントを通じて米国とイスラエルの行動を批判しているものの、同サイトは「イランへの明確な支持表明は避けている」と指摘した。

たしかに、談話などの内容は主権や内政不干渉の原則を強調するにとどまり、イランそのものへの直接的な支持とは言い難い構成となっている。

また、北朝鮮メディアは戦争勃発前には中東情勢を頻繁に報じていたが、外務省による2度の公式反応以降は、イラン情勢に関する報道をほぼ停止。国内向け・対外向けいずれの媒体でも続報が見られなくなっており、異例の沈黙状態に入っていると指摘されている。

こうした対応について同サイトは、問題の政治的敏感さに加え、北朝鮮が情勢の推移を見極めようとする「様子見姿勢」の表れだと分析。過去にも米国の対外軍事行動に対し、初期声明の後に報道を打ち切る類似のパターンが確認されているとしている。

一方で、北朝鮮とイランはミサイル分野などで長年にわたり「断続的ながら緊密な関係」を維持してきたとされ、ロシアを軸とした協力枠組みにおいても接点を持つ。また、過去には中東に派兵してイスラエル軍と戦ったことさえある。

そうした事実と今回の対応の落差を見ると、同サイトが述べているように、北朝鮮には対イラン関係の今後の深化について慎重に見極める姿勢がうかがえる。

北朝鮮はまた、金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長の談話などで、世界各地で戦争が発生している現状に言及しつつ、敵対勢力への強硬姿勢を示唆しているが、イラン情勢への直接的な踏み込みは避けている。

同サイトは、こうした一連の動きについて、「北朝鮮はイラン戦争をめぐり明確な立場表明を控えつつ、情勢の行方を慎重に見守っている」との見方を示している。

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