2017年に注目の「高配当株」は? ダイヤモンド・ザイには、大特集「2017年の主役たちが揃い踏み! 最強日本株番付」を掲載。同特集では、日本株を「5万円株」や「10万円株」「高配当株」「大型株」などのジャンルにわけ、2017年の主役株72銘柄を30人のプロが選び、「横綱」「大関」など相撲の番付形式で紹介している。
今回はその中の「高配当株」番付を一部抜粋。具体的な銘柄のほか、銘柄を選択したプロのコメントも紹介している。安定した配当をコツコツ受け取りたい人なら、高配当株番付は必見だ!
「高配当」の横綱銘柄は、安定感のある大型株!円高の影響などで、上場企業の2016年4~9月期の純利益が11%減となる中、中間配当の総額は約3兆8400億円と、前年同期に比べ1%増え、過去最高を更新。減益局面でも、豊富な手元資金を積極的に株主に還元する姿勢が鮮明になっている。
その配当に注目して作成したのが「高配当株番付」だ。ダイヤモンド・ザイ3月号では、12銘柄を高配当株番付で紹介している。その12銘柄の平均配当利回りは、2017年1月5日現在、3.7%で、東証に上場している銘柄の平均配当利回り(1.6%)の2倍以上だ。
ただし、単に配当利回りの高さで選んだわけではない。業績の見通しや株価の下値リスク、企業の株主還元の考え方などを見て、安定的に高配当を出せる銘柄を選出した。
ダイヤモンド・ザイ3月号では、東西の横綱と、大関、関脇、小結など12銘柄を紹介しているが、ここでは横綱の1銘柄をピックアップしよう。
選ばれたのは、ひときわ安定感のある大型株が多かったのだが、ここで紹介する「キヤノン(7751)」も、言わずと知れた大型株だ。利回りが4.48%と高利回りなうえ、業績が悪化した年も含めて28年間、一度も減配をしていない。
「キヤノン」は、円高などの影響で2016年12月期は冴えないが、2017年12月期は「一眼レフに底入れ感が出てきている点や、円安への転換で業績改善へ。また、半導体露光装置も売上に寄与する見通し」(ファイナンシャルリサーチ・深野康彦さん)。
子会社化した東芝メディカルシステムズは短期的には業績への影響は小さいが、ラジオNIKKEIの和島英樹さんは「今後のシナジー効果に期待できる」と語る。
また、28年間減配がなく、減配リスクが極めて低いのが魅力で、「さらに今期は収益回復から増配の可能性もある」(アルゴナビス・清水洋介さん)。
前頭の株は株価が割安で下値リスクが小さい!そのほか、小結に選ばれた「夢真ホールディングス(2362)」は、配当性向が100%超で配当利回りが4.37%と高く、株主還元に積極的。さらに、足元の事業環境も良好なことから、プロの支持を集めた。
前頭筆頭に選ばれた「NTTドコモ(9437)」は、利回りは比較的低いものの、設備投資負担の低下や、1人当たりのデータ使用量増加で業績好調が続き、連続増配が期待できる。
前頭2枚目の「FPG(7148)」はPER約12倍、前頭4枚目の「ありがとうサービス(3177)」は約8倍と、割安で下値リスクが小さい。