企業ランキングと言うと、利益や生産性など企業の能力の一側面を比較して作成・発表されているものが少なくない。なぜならそうした指標が「企業の実力を測るモノサシ」として最もポピュラーだからだ。
それに対し、企業の「総合力」を評価している点で他の企業ランキングとは一線を画しているのが、米ドラッカー研究所(Drucker Institute)が毎年発表している「米企業ランキング」だ。

 同研究所は、マネジメントの第一人者である故ピーター・ドラッカー博士の思想を基に、組織力を高めて社会を強化することを使命とする、クレアモント大学院大学にある研究機関。「米企業ランキング」は、彼らがドラッカー博士の理想や教えを米主要企業の業績に関する分析や比較に用いた画期的なランキングである。ドラッカー理論から明らかになった、本当に経営効率のよいグローバル企業とはいったいどこだろうか。

 ランキングを見ていこう。

 1位はアマゾン、2位はアップル、3位はアルファベット、4位はジョンソン・エンド・ジョンソン、5位はIBM、6位はマイクロソフトとP&G、8位は3M、9位はシスコシステムズ、10位はエヌビディアだった。

 1位のアマゾンはイノベーションで2位以下を大きく引き離し他のが要因で総合トップになったものの、各部門の数値がバラバラであり、万遍なく高い評価を出したアップルやアルファベットと比べたら不安定さが見える結果となった。

(企画&取材協力/JDパワー、文/ダイヤモンド・オンライン編集部 後藤新平)

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