「そんなバナナ!」「中年だっちゅうねん」「コーディネートはこーでねーと」……。夜の酒場でこうしたおやじギャグを連発しているサラリーマンがどれだけいるのかは知らないが、聞かされる側の苦痛はいまも昔も変わらない。


 部下や同僚、家族にまで煙たがられるそんなダジャレ好きのおやじたちに朗報が舞い込んできた!? 冒頭のようなおやじギャグを読み句にしたカルタが世代を問わずに人気だというのだ。

 そのカルタこそ「おやじギャグカルタ」(発売元:株式会社ビバリー/1575円[税込み])。遊び方自体は普通のカルタと同じで、読み手が1人、あとの人が取り手となって、読み上げられる札に即した絵札を探して取る。



 ただひとつ異なるのがその内容。並べられた44種類のどの絵札を見てもおやじギャグしか見当たらない。「『か』──課長、かっちょえぇ~」「『も』──妄想はもうよそう」などなど……。
おやじギャグ44連発はなかなか心臓に悪そうだ。

 絵札には原色を使った派手なイラストが使われており、カラフル。「ダサい」と敬遠されがちなおやじギャグとのギャップを楽しんでもらう工夫を凝らしている。

 実はこのカルタ、考えようによってはかなり使い道が広い。

 書かれてあるダジャレを読んで逆に新鮮に感じる若い世代の人もいるだろう。「あ、これもしかして今度のコンパで使えるかも?」と実用的な使い方も期待できる。


 また、新卒学生の3割が入社3年以内に退職するという昨今、新入社員研修の研修ツールにおやじギャグカルタの娯楽性と“寒さ”を活かすのはどうだろうか?

 最初の一文字に集中し、反射神経・瞬発力が問われる本来のカルタ遊びをするだけでなく、聞き忍んで耐えることの重要性を入社早々カラダに理解させるのだ。いつでもどこでもおやじギャグを飛ばすナメられ気味のおやじたちを、一発逆転ヒーローにするのが、このおやじギャグカルタかもしれない。

(筒井 健二)

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