シンシアは、2020年12月期の配当予想を修正し、前期比および前回予想比で「増配」とする予想を、2020年12月23日の15時30分に発表した。これにより、シンシアの配当利回り(予想)は2.21%⇒2.88%にアップし、”2期連続増配”の見通しとなった。

 シンシアは、2020年12月期の予想配当を修正し、普通配当が「7円」、特別配当が「6円」、合計の年間配当額は「1株あたり13円」とすると発表した。なお、シンシアは期末配当による年1回の配当を基本としており、中間配当は実施していない。

 年間配当額の前回予想は「普通配当4円+特別配当6円=10円」だったので、前回予想より「3円」の増配となる。今回の増配発表により、シンシアの配当利回り(予想)は2.21%⇒2.88%にアップした。

 また、シンシアの2019年12月期の配当は、普通配当のみの「1株あたり4円」だったので、前期比では「9円」の増配となる見込み。
【※関連記事はこちら!】
「高配当株」と「増配株」では、どちらに投資すべきか?「増配」は業績やビジネスモデルの“裏付け”があるが、「高配当」は株価や配当額に左右される不安定なもの!

 シンシアは今回、配当予想の修正とともに業績予想の修正も発表しており、2020年12月期は前回予想比で「増収・増益」の業績予想となっている。また、シンシアは配当政策において「連結配当性向30%を目途」としていることから、「今後の業績予想、経営体質強化の為に必要な内部留保の確保など総合的に勘案」した結果、今回の増配が決まった形だ。なお、増配が発表されたのは12月に権利が確定する期末配当であり、シンシアの期末配当の「権利確定日」は2020年12月30日、「権利付き最終日」は2020年12月28日となっている。
【※関連記事はこちら!】
「12月に権利が確定する株」の配当利回りランキング!配当利回り7.1%のJT、増配予想で利回り4.5%のワールドホールディングスなど、高配当な50銘柄を紹介!

 ちなみに、増配や業績予想の修正が発表されたことを受けて、シンシアの株価はSBI証券の夜間取引(PTS取引)で一時、発表当日(2020年12月23日)の終値451円より80円も高い、制限値幅の上限である531円(+17.74%)を記録しており、明日の株式市場でも注目を集めることになりそうだ。
【※関連記事はこちら!】
夜間取引(PTS取引)ができる証券会社を紹介! 株式市場が閉まった夕方や夜でもトレード可能なネット証券の「取引時間」や「売買手数料」を比較!

シンシアの過去5期の配当の推移は?■シンシアの過去5期の配当の推移 2016年
12月期2017年
12月期2018年
12月期2019年
12月期2020年
12月期配当額(年)10円12円2円4円13円
(予想)

 シンシアは2019年12月期に「増配」をしているため、2020年12月期の配当予想「1株あたり13円」が予想通りに実施されれば、”2期連続増配”を達成することになる。なお、2020年12月期の予想配当「13円」には、2020年12月に発表された「6円」の”特別配当”が含まれている。
【※関連記事はこちら!】
「連続増配株ランキング」ベスト20![2020年最新版]30期連続増配の「花王」、20期連続増配で利回り5%の「三菱UFJリース」など、おすすめの増配銘柄を紹介

 また、シンシアの配当額の伸び具合にも注目しておきたい。

連続増配が始まる直前の2018年12月期から2020年12月期までの2年間で、シンシアの年間配当額は「1株あたり2円」から「1株あたり13円」まで、6.5倍に増加することになる。ただし、2018年12月期に大幅な「減配」があったからこその”配当額の伸び具合”とも言える点には要注意だ。
【※関連記事はこちら!】
「配当利回りが高い株」に投資するより重要なのは、「増配傾向にある株」を選んで投資をし続けること! 実現間近の「配当でモトを取る」途中経過も大公開!

 参考として、シンシアの株価も確認しておこう。シンシアの株価は、2018年12月の終値546円から発表当日(2020年12月23日)の終値451円まで、17.3%下落した水準で推移している。

■シンシア(7782)の株価チャート/月足・上場日~発表当日(2020年12月23日)

シンシアの配当利回り+株主優待利回りは?

 シンシアの2020年12月23日時点の株価(終値)は451円なので、配当利回り(予想)は以下のようになる。

【※シンシアの配当利回り】
株価:451円
年間配当額:13円
配当利回り:13円÷451円×100=2.88%

 シンシアの配当利回りは2.88%。2020年11月の東証1部の平均利回りは1.95%(配当実施企業のみ)なので、シンシアの配当利回りは「やや高め」と言える。
【※関連記事はこちら!】
「配当利回りランキング」高配当ベスト50銘柄を公開!【2020年最新版】会社予想の配当利回りランキングと一緒に、株主優待の有無や連続増配期間もチェック!

 また、シンシアは保有株式数と継続保有期間に応じて「自社ブランド商品(コンタクトレンズなど)の公式販売ウェブサイトで利用できる『割引券』」がもらえる株主優待を実施している。

◆2020年12月末のシンシアの株主優待制度の詳細 基準日 保有株式数 継続保有期間 株主優待内容 2020年
12月末 200株以上 1年未満 30%割引券(割引上限1万5000円)1枚 1年以上 40%割引券(割引上限1万5000円)1枚 1000株以上 1年未満 40%割引券(割引上限2万円)1枚 1年以上 50%割引券(割引上限2万円)1枚 備考 ※保有期間「1年以上」とは、2019年12月末と2020年12月末時点の株主名簿に同一の株主
番号で連続して記載または記録された株主を指す。
※2021年以降については、保有期間を延長する方針で検討中とのこと。

 シンシアの株主優待は、コンタクトレンズなどの割引券。利用金額によって割引額が異なるので、株主優待利回りの算出は不可能だが、継続的に同社のコンタクトレンズを利用している人にとってはうれしい内容になるだろう。

ただし、株主優待をもらうには「200株以上」の保有が必要となるので注意しよう。
【※関連記事はこちら!】
【12月の株主優待の内容&利回りを調査(2020年版)】ビール大手3社やマクドナルドなどの外食優待、QUOカードがもらえる高利回り金券優待など一挙に紹介!

 シンシアは、コンタクトレンズの製造・販売をおこなっている企業。ネット販売によって市場を拡大してきた。アジアを中心とした海外展開も積極的に推進。2020年12月期(通期)の連結業績予想は、売上高4.9%減、営業利益41.2%増、経常利益31.5%増、親会社株主に帰属する当期純利益68.4%増となっている(すべて前期比)。
【※関連記事はこちら!】
配当が減らない“隠れ増配株”ランキング上位20銘柄を紹介! 減配をせずに、配当を維持・増配し続けている「非減配」期間が長い優良な安定配当株ランキング!

■シンシア業種コード市場年間配当額(予想)精密機器7782東証1部13円株価(終値)単元株数最低投資金額配当利回り(予想)451円100株4万5100円2.88%※株価などのデータは2020年12月23日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。 
編集部おすすめ