4年ぶりに行動制限のない海水浴シーズンがやってきた。久々に海へ遊びに行こうという人も多いだろう。

せっかく訪れるならば、きれいな海がいい。全国の都道府県のうち、水が汚い海水浴場の多いエリアはどこなのか。公表資料に記された、海水の汚れの度合いを示す化学的酸素要求量(COD)の数値を基にランキングを作成した。

環境省の水質格付けを基に順位付け
水が汚い海水浴場が多い都道府県は ?

 ダイヤモンド・オンラインでは『水がきれいな海水浴場ランキング2023【全444カ所・完全版】』(7月31日配信)を皮切りに、日本全国の海水浴場(川、湖沼の水浴場を含む。以下、海水浴場と表記する)に関するさまざまなランキングをまとめた。

 今回は、「水が汚い海水浴場が多い都道府県ランキング2023」をお届けする。

 環境省による水質の格付けで、「B」や「C」だった海水浴場(一部、湖沼や河川の水浴場を含む)の数が多い順に、都道府県を順位付けした。

 格付けはAA、A、B、C、不適の順番で、今年は「C」「不適」の海水浴場はゼロだった。

 すでに紹介している『水がきれいな海水浴場が多い都道府県ランキング2023』(8月9日配信)と一緒にチェックすることで、地元の状況を確認できるはずだ。

 本ランキングには一部、川、湖沼の水浴場も含まれている。海のない自治体に住む方もぜひチェックしてみてほしい。

 なお、今年も水の事故が多く報道されている。

海のレジャーを楽しむ際には、十分注意しよう。

 それでは早速確認していこう。

 なお化学的酸素要求量(COD)は、数値が大きいほど、水中に存在する有機物の量が多いことを意味し、それだけ水質汚濁の程度が大きいことになる。

 以前紹介した『水が汚い海水浴場ランキング2023』の結果を踏まえながら、今回のランキングを見ていこう。

 1位は千葉県で、Bの海水浴場が最多の26カ所ある。ただし、県内におけるCODの平均値自体は2.58mg/リットルと、上位5県の中では最も低い。いなげの浜(千葉市、CODは4.6mg/リットルで全国3位)はBで、かつCODの数値が高かった。なお、勝山(鋸南町)は『「ふん便性大腸菌」が多い海水浴場ランキング2023』で第1位にランクインしている。

 2位は愛知県(18カ所)で、CODの平均値は2.72mg/リットル。寺部(西尾市、同3.4mg/リットル、全国18位)などがBの海水浴場になる。

 3位は北海道(16カ所)で、CODの平均値は2.77mg/リットルだ。とままえ夕陽ヶ丘ホワイトビーチ(苫前町、CODは4.3mg/リットル、全国6位)、塩谷(小樽市、CODは3.8mg/リットル、全国13位)などが含まれる。

 4位は宮城県(11カ所)で、CODの平均値が2.93mg/リットル。荒浜(亘理町)(亘理町、同4.6mg/L、全国3位)、小泉(気仙沼市、同3.9mg/リットル、全国10位)などがBの海水浴場になる。

 5位の青森県(11カ所)はCODの平均値は3.02mg/リットルで、上位5都道府県の中では数値が一番高い。海ではなく、川・小沼の水浴場ではあるが、わかさぎ公園(東北町、同4.7mg/リットルで全国2位)や小川原湖公園(東北町、同4.6mg/リットルで全国3位)などが含まれる。

 なお、海水浴場として開設されていなくても砂浜への出入りは可能だが、遊泳区域を示すブイがなくライフセーバーもいないなど、泳ぐのは非常に危険である。この夏、海水浴には、必ず海水浴場が開設されているかどうかを確かめてから出かけてほしい。

 また、ランキング完全版では、6位以下の27道府県の順位と海水浴場の数、CODの数値を掲載している。ぜひ確認してみてほしい。

(ダイヤモンド編集部 清水理裕、加藤桃子)

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