1位はゼロジャパン
平均年収335.8万円

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って「年収が低い会社ランキング2024【東京を除く関東地方】」をお届けする。

 対象は、東京を除く関東地方(神奈川、千葉、埼玉、群馬、栃木、茨城の6県)に本社を置く上場企業。

対象期間は2023年5月期~24年4月期。従業員数が100人未満の企業は除外した。

 それでは早速、ランキングを確認していこう。

 1位は貴金属やジュエリー、時計、ブランド品などの買い取りおよび販売を行うゼロジャパン(埼玉県所沢市)で、平均年収は335.8万円(従業員106人、平均年齢44.0歳)。同社は24年3月にTOKYO PRO Marketへ上場したため、年収ランキングの掲載は今回が初めてとなる。

 今回のランキングの対象となった23年6月期の業績は、売上高30億円(前期比1.0%増)、営業利益2億円(同17.7%増)、純利益1億円(同47.1%増)と増収増益だった。最新の24年6月期の業績でも売上高、営業利益、純利益の全てで前年同期を上回っている。

 米政治の先行きの不透明感などにより、金(ゴールド)の国際相場が最高値圏で推移する中、その余波から国内相場も金価格の高騰が続く。こうした中で貴金属の買い取りには注目が集まっていると言えよう。

 さらに、インフレーションによってさまざまな商品・サービスの価格が高まり家計を圧迫していること、持続可能な循環型社会の実現に向けた意識が高まっていることなども、リユースショップなどの「二次流通」事業の普及を後押ししている。今回は年収が低い会社ランキングで1位となってしまったものの、年収の伸び代はありそうだ。

 2位は宝飾品小売りのベリテ(神奈川県横浜市)で、平均年収は356.2万円(従業員数407人、平均年齢38.7歳)。

 同社は1940年代に東京都品川区の武蔵小山商店街に大久保時計店を設立したのが始まりで、やがて宝飾品小売店としてチェーン展開を先駆けた。経営の立て直しを続けており、14年10月からはインド生まれ、神戸育ちのジャベリ・アルパン・キルティクマール代表取締役社長CEOが経営のかじ取りをしている。

 平均年収について過去を振り返ると、対象地域が同じ年収が低いランキングの23年版で366.9万円(2位)、22年版では345.5万円(2位)だった。

 今回のランキングの対象となった24年3月期の業績は、売上高76億円(前期比0.3%増)、営業利益9億円(同8.2%減)、純利益5億円(同8.0%減)で増収減益だった。

3位はかんなん丸で364.0万円
4位はさいか屋で375.3万円

 3位は居酒屋を展開する大庄のフランチャイジーであるかんなん丸(埼玉県さいたま市)で、平均年収は364.0万円(従業員数106人、平均年齢48.7歳)。23年版の平均年収314.1万円(従業員数90人、平均年齢48歳)から50万円強の増加となり、ランキングは前回のワースト1位からランクアップした。

 同社は居酒屋の「庄や」や「日本海 庄や」、カラオケの「歌うんだ村」などを運営している。

 4位は神奈川県内で百貨店を展開するさいか屋(神奈川県川崎市)で、平均年収は375.3万円(従業員数134人、平均年齢48.4歳)。

 5位はSUBARU(スバル)車向け自動車部品の製造を行うリード(埼玉県熊谷市)で、平均年収は378.5万円(従業員数174人、平均年齢42.3歳)。

 以上の5社を含む7位までが、平均年収が300万円台だった。

 なお6位以下には、ライトオン、カッパ・クリエイト、ノジマ、ヤマダHD、オリエンタルランド、ミニストップ、横浜ゴム、ファンケル、AOKIHD、サイゼリヤ、コロワイドなどの著名企業もランクインした。

 ランキング完全版では、6位以下の全200社の順位と平均年収を掲載している。

身近な企業の順位と平均年収は、どうなっているのか。ぜひ、チェックしてみてほしい。

(ダイヤモンド・ライフ編集部)

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