1位はトスネット
平均年収240.4万円



 今回は、上場企業が公表する平均年収のデータを使って、従業員の平均年齢が40代前半の企業を対象に「年収が低い会社ランキング」を作成した。



 対象期間は、2023年5月期~24年4月期。単体の従業員数が100人未満の会社は除外している。



 それでは早速、ランキングを確認していこう。



年収が低い会社ランキング2024【従業員の平均年齢40代前半...の画像はこちら >>


 1位は、警備会社のトスネット(宮城県仙台市)。イベントでの会場警備や交通規制、看板などの規制資機材提供、電源供給の事業などがある会社で、平均年収は240.4万円(従業員数145人、平均年齢は43.0歳)だった。



 ランキングの対象となった23年9月期の業績(連結)は、売上高109億3700万円(前年同期比9.0%増)、営業利益7億9700万円(同15.4%増)、純利益5億7600万円(同15.7%増)で増収増益。コロナ禍が明けてイベントやコンサートの需要が高まったことが追い風となった。



 この流れは継続しており、24年9月期の業績は、売上高115億5900万円(前年同期比5.7%増)、営業利益8億1700万円(同2.5%増)、純利益8億9100万円(同54.6%増)で増収増益だった。



 前期と同じイベントやコンサート需要の拡大に加え、令和6年能登半島地震など災害の被害を受けた地域の復旧や復興工事の需要の高まりもプラスに働いた。



 23年版のランキングでも同社は1位であり、平均年収は268.1万円(従業員数152人、平均年齢は42.5歳)だった。今回、23年版よりも平均年収を27.7万円下げている。



2位はゼロジャパンで335.8万円
3位はフォーシーズHDで337.5万円



 2位は貴金属やブランド品の買い取りや販売を行うリユースショップの「ワンダープライス」を運営するゼロジャパン(埼玉県所沢市)。平均年収は335.8万円(従業員数106人、平均年齢44.0歳)だった。



 同社は24年3月にTOKYO PRO Marketに上場したので、今回がランキング初登場。

ランキングの対象である23年6月期の通期決算(非連結)は、売上高30億6500万円(前年同期比1.0%増)、営業利益2億700万円(同17.7%増)、純利益1億6000万円(同47.1%減)で増収減益だった。



 24年6月期の通期決算(非連結)は、売上高35億1700万円(前年同期比14.7%増)、営業利益3億3300万円(同61.0%増)、純利益1億7400万円(同9.1%増)で前年比増収増益。個人買い取りや、ウェブ販売やオンライン・オークションの強化が奏功した。



 3位は、化粧品や健康食品の通信販売などを手掛けるフォーシーズHD(福岡県福岡市)。平均年収は337.5万円(従業員数103人、平均年齢41.5歳)だった。



 同社は23年版のランキング5位で、平均年収は364.8万円(従業員数114人、平均年齢は42歳)だった。今回、23年版よりも平均年収を27.3万円下げている。



 4位は社名と同じ中華料理チェーン店を展開する東天紅(東京都台東区)で、平均年収358.2万円(従業員数162人、平均年齢40.7歳)。



 23年版のランキングでは2位(平均年収322.3万円、従業員数197人、平均年収40.2歳)だったが、順位は2ランクダウンし、平均年収は35.9万円アップした。



 5位は障がい者雇用支援や定着支援、精神科領域に特化した訪問看護サービスを手掛けるJSH(東京都中央区)で、平均年収361.3万円(従業員数427人、平均年齢44.8歳)。24年3月に東京証券取引所グロース市場に上場したため、今回がランキング初登場である。



 6位以下は、平均年収300万円台が14社、400万円台が136社、500万円台が396社、600万円台が414社、700万円台が35社となっている。



 ランキング完全版では、6位以下の全1000社の順位と平均年収を掲載している。



 100円ショップのキャンドゥや家電量販店のコジマ、エディオン、JR九州(九州旅客鉄道)、オリエンタルランド、セコム、かんぽ生命保険、日野自動車、伊藤園、ローソン、マツダ、スズキなどがランクインした。ぜひ、完全版もチェックしてみてほしい。



(ダイヤモンド・ライフ編集部)

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