1位は“初登場”の超有名企業
今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って、「年収が高い会社ランキング2024【従業員の平均年齢40代後半】」を作成した。対象は、平均年齢が「45歳以上50歳未満」の上場企業。対象期間は2023年5月期~24年4月期。
では早速、ランキングを確認していこう。

1位は、電通グループで、平均年収は1588.6万円。単体従業員数は165人で、平均年齢は45.4歳だ。
前期(22年5月期~23年4月期を対象)に行った同様の趣旨のランキング『年収が高い会社ランキング2023【従業員の平均年齢40代後半・150社完全版】』では何位だったかというと、ランキングに入っていない。実は、同社はこの1年間で従業員の平均年齢が1.4歳も上がっている(上昇幅は他社と比べて断トツ)。前期は平均年齢が44.0歳だったので、【平均年齢40代前半】のランキング対象だったのだ。
それを踏まえて、『年収が高い会社ランキング2023【従業員の平均年齢40代前半・1000社完全版】テレビ朝日が7位、電通は?』を確認してみると、6位にランクインしていた。平均年収は1520.4万円だったので、この1年間で平均年収は68.2万円上がっている。
なお、同社の23年度決算は、売上高が1兆3045億5200万円(前期比4.7%増)、営業利益は453億1200万円(同61.5%減)、当期利益は54億6800万円の赤字。物価上昇やコロナ禍からの回復に伴う諸経費の増加、人件費の増加などにより販管費が増えたこと、減損損失の計上などにより、大幅な減益だった。
2位はテレビ東京ホールディングス(HD)で、平均年収は1445.6万円だった。
民放キー局が3社ランクイン
3位は野村HDで、平均年収は1408.9万円だった。国内最大手の証券会社である野村證券などを子会社に持つ野村グループの金融持ち株会社だ。同社も前期から従業員の平均年齢が1歳上がったため、今期では【40代後半】ランキングに登場し3位に入った。なお、前期の【40代前半】ランキングでは平均年収1437.2万円で9位である。前期と比べて平均年齢が1歳上がったが平均年収は28.3万円ダウンした。
4位は、TBSHDで、平均年収は1312.6万円だった。年収は前期に比べて10.1%も減り、テレビ東京HDに100万円以上の差を付けられた。
5位は、日本テレビHDで、平均年収は1296.9万円。ランキングのトップ5に、民放テレビ局3社がランクインした。
最後に、ランキングの「癖」について説明したい。それは、持ち株会社(ホールディングス)と事業会社が混在していることだ。
一方で、一般社員よりも年収が低い契約社員を含めている場合がある。他にも、定年退職者の雇用を積極的に進めている企業や、地方に本社を構える企業も年収が低くなる場合がある。こうした事情を踏まえて、ランキングを見てほしい。平均年収に合わせて、従業員数も掲載しているのはそのためだ。
ランキングの完全版では、6位以下の全191社を掲載している。第一三共や三菱ケミカルグループ、富士フイルムHDやルネサスエレクトロニクス、三菱伊勢丹HDやイオン、日本郵政や東京電力HDなどの有名企業は何位か、チェックしてみてほしい。
(ダイヤモンド・ライフ編集部)