環境省のデータで格付け!
水が汚い海水浴場が多い都道府県は?



 ダイヤモンド・オンラインでは水がきれいな海水浴場ランキング2025【全471カ所・完全版】(7月24日配信)を皮切りに、日本全国の海水浴場(川、湖沼の水浴場を含む。以下、海水浴場と表記する)に関するさまざまなランキングをまとめた。



 今回は、「水が汚い海水浴場が多い都道府県ランキング2025」をお届けする。



 環境省による水質の格付けで、「B」や「C」だった海水浴場(一部、湖沼や河川の水浴場を含む)の数が多い順に、都道府県を順位付けした。



 格付けは適(AA、A)、可(B、C)、不適の順番で、今年は不適と評価された海水浴場はゼロだった。



「水が汚い海水浴場が多い都道府県」は、「水が汚い海水浴場ランキング」で取り上げた水質格付けが悪い「B」「C」の海水浴場の数を、都道府県ごとに集計し、その数が多い順に並べた。



 水質B・Cの海水浴場数が同じ場合、都道府県ごとに(水質B・Cの海水浴場数)÷(海水浴場数)で、「水質B・Cの比率」を算出し、この比率が高い都道府県をワースト上位として扱う。



 なお化学的酸素要求量(COD)は、数値が大きいほど、水中に存在する有機物の量が多いことを意味し、それだけ水質汚濁の程度が大きいことになる。



 本稿における「海水浴場」には一部、川、湖沼の水浴場も含まれている。なんと、本ランキングに海なし県が1つだけ入っている。「我が県は海がないから大丈夫」と気を緩めてはいけない。



水が汚い海水浴場が多い都道府県ランキング2025、3位青森、2位愛知、意外な1位は?
図表:水が汚い海水浴場が多い都道府県ランキング2025_ワースト5


 ワースト1位は北海道で、B・Cの海水浴場は21カ所だ。去年はワースト3位だったので、不名誉にも順位を2つ上げた。ランクBとCに該当する海水浴場数は昨年の17カ所から4つ増えた(計測母数は2024年の34カ所から35カ所に1カ所増えた)。



 水が汚い海水浴場ランキング2025【全272カ所・完全版】を見てみると、6位に石狩浜、7位にジェットビーチ石狩(ともに石狩市)がランクインしている。



 ワースト2位は愛知。昨年の1位から1つ順位を下げた。昨年は計測した海水浴場のすべてが、ランクBとCだった。つまり、水質B・Cの比率が100%だったが、今年は81.8%まで下げた(22カ所中18カ所)。



 海水浴場別ランキングでは、坂井(同13位※同率)、新舞子マリンパーク(同13位※同率)、りんくう海浜緑地(同15位※同率)、大野(同15位※同率)が上位に入っている。これら4つの海水浴場は、すべて伊勢湾に面している。



 ワースト3位の青森とワースト4位の千葉は、「水質B・Cの海水浴場数」は12カ所で同じ。しかし、全海水浴場数がそれぞれ20カ所と49カ所なので、「水質B・Cの比率」で青森が千葉を上回った。



 水が汚い海水浴場ランキング2025【全272カ所・完全版】で「水質C」に分類された海水浴場は全国でわずか4カ所しかない。汚い順に「いなげの浜(千葉)」「小川原湖(青森)」「海の公園(神奈川)」「小川原湖公園(青森)」だ。そのうち2つを青森県の小川原湖が占めている。

同ランキング5位の「わかさぎ公園」も小川原湖水域だ。



 今年も全国で水難事故が相次いでいる。海や川で遊ぶ際には、安全に配慮して、天候や熱中症にも十分に注意して楽しんでほしい。



 また、海水浴場として開設されていなくても砂浜への出入りは可能だが、遊泳区域を示すブイがなくライフセーバーもいないなど、泳ぐのは非常に危険である。この夏の海水浴では、必ず海水浴場が開設されているかどうかを確かめてから出かけてほしい。



(ダイヤモンド・ライフ編集部、データ担当/編集委員 清水理裕)

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