就職率が過去最高レベルに達している就活市場。「売り手市場」の中、各企業はどの大学から採用をしているのか。
2023年は早慶がトップ
24年はどうなった?
東京海上ホールディングス(東京海上日動火災保険)、MS&ADインシュアランスグループホールディングス(三井住友海上火災保険)、SOMPOホールディングス(損害保険ジャパン)が3大企業の損害保険業界では、2025年3月期連結決算で増収増益となり、過去最高益を達成した。
損保業界では、サイバーリスク保険やインシュアテック(AI・デジタル技術)の導入など、業界の変化へ対応できる人材、特にIT・商品開発・海外展開に関心のある人材へのニーズが高まっていると推察される。
2023年の3大損害保険会社の「採用大学」ランキングでは、いずれの企業でも慶應義塾大学が1位となった。なお、三井住友海上火災保険では早稲田大学も同率で1位に並んだ。
24年のランキングでは、こうした傾向に変化があったのだろうか。

【ランキング表の見方】
医科・歯科の単科大等を除く全国757大学に2024年春の就職状況を調査。561大学から得た回答を基にランキングを作成した。就職者数にグループ企業を含む場合がある。大学により、一部の学部・研究科、大学院修了者を含まない場合がある(調査/大学通信)
早慶がトップを分け合う
関関同立、MARCHも上位に
東京海上日動火災保険のランキングでは、1位が慶應義塾大学、2位が早稲田大学、3位が同志社大学だった。早慶が圧倒的な採用数を誇り、他大学を大きく引き離している。同社が求める高度なコミュニケーション力、総合職向けのバランスの取れた人材像と、早慶の学生層がマッチしているといえる。
三井住友海上火災保険では、1位が慶應義塾大学、2位が早稲田大学、3位が明治大学だった。ここでも早慶が他大学を大きく上回り、総合職や営業・企画職におけるブランド校の強さが際立っている。両校の学生は大手金融・保険業界への就職実績が豊富で、即戦力性が評価されていると見られる。
損害保険ジャパンでは、1位が早稲田大学、2位が同志社大学、3位が立教大学だった。MARCH、関関同立からの採用が多いのが特徴的である。
*この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。