上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを基に、「年収が低い会社ランキング2025」をお届けする。対象期間は2024年4月期~25年3月期。

なお、この「ニッポンなんでもランキング!」は毎週公開しているが、先週公開の「年収が高い会社ランキング2025」から、データが最新版になった。



 以下、「年収が低い会社ランキング2025」を見ていこう。本記事の対象は、単体の従業員数が100人以上の企業としている。また、持ち株会社(ホールディングス、本記事の表では「HD」と表記)は、少数の従業員で構成され、そのグループ企業の一般的な年収よりも高いケースが多いことをあらかじめお断りしておく。



警備事業のトスネットが
5年連続で1位に



年収が低い会社ランキング2025【トップ5】5年連続の1位は?
図表:年収が低い会社ランキング2025【トップ5】


 5年連続で1位になったのは、宮城県仙台市に本社がある警備事業会社のトスネットで、平均年収は267万2000円だった。従業員数は146人、平均年齢は43.0歳である。前年版(2024年版の1000社完全ランキング)は240万4000円だったので、27万円増えたことになる。



 2位は岡山市に本社を置くイタミアート。のぼり旗や横断幕、手作りうちわ、冊子などの自社生産を行うオンデマンド事業を行う企業だ。平均年収は291.3万円、従業員数は114人。平均年齢は28.5歳と若い。平均年収300万円未満は、ここまでの2社のみだった。



 3位はコンヴァノで、平均年収は309万2000円。前年版では2位だった。「FASTNAIL(ファストネイル)」などのネイルサロンをチェーン展開する企業で、従業員数は392人。ネイルサロンということで従業員は女性が多く、平均年齢も27.6歳と若い。



 4位は女性向け服飾雑貨のANAPホールディングスで、平均年収は316万円。従業員数は105人で、平均年齢は30.2歳。同社は2023年8月期まで4期連続赤字、かつ債務超過に陥っていたため、2023年10月に事業再生ADR手続きを申請していた。しかし2025年7月には事業再生計画の終結を発表している。2024年12月には、世界70カ国以上に展開しているグローバルECプラットフォーム「Temu」への出店を発表。オンライン事業の拡大と、海外展開を目指していく方針だ。



 5位はmanabyで、平均年収は321万8000円。本社は仙台にあり、従業員数は178人、平均年齢は35.9歳。

障害者や難病者に就労移行支援事業を行う会社で、その他、障害のある子ども向けに、放課後や長期休暇中のサポートをする教育支援サービスや、在宅でITスキルを習得可能な定額制のeラーニングなどを提供している。



 ランキングの完全版では、6位以下の全1000社を掲載している。年収400万円未満だった63社の傾向も紹介しているので、ぜひチェックしてみてほしい。



(ダイヤモンド・ライフ編集部)

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