日本から"廃墟都市"見学をするなら 中国・天津の浜海新区へ [橘玲の世界投資見聞録]

       

 2004年に天津市は融資平台を設立し、地下鉄などのインフラ整備を行なった。それを受けて中国全土だけでなく、華僑を中心に海外からも不動産ディベロッパーが大挙して参入し、商業施設や不動産施設など800億元以上を投資した。

 この“超バブル”の背後に温家宝の威光があったことは間違いない。天津への不動産投資は、「国家が保証した儲け話」だったのだ。

 天津市の当初の計画では、15万平方キロの敷地に100棟以上の高層ビルが林立することになっていた。本家のマンハッタン中心部が42平方キロで、ウォール街はその南端の一部だから、300年の歴史をかけて生まれたグローバル金融センターをわずか5年でつくろうとしたことになる。もっとも計画時点でこの「マンハッタン」に進出を予定している海外の金融機関は皆無で、四大国有商銀をはじめとする中国国内の大手銀行も本部を移す予定はなかった。そもそも天津市内には近代的な金融センターがあり、先行する北京や上海でも新たな開発が進んでいるのだ。

 1989年のアメリカ映画『フィールド・オブ・ドリームス』(ケビン・コスナー主演)では、八百長事件に連座して球界を永久追放された伝説の大リーガー、シューレス・ジョーの魂を呼び戻すために、主人公はトウモロコシ畑を切り開いて野球場をつくる。彼を狂気とも思える行動に駆り立てたのは、“If you build it, he will come.”(それを造れば、彼が来る)という天からの言葉だった。


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2014年9月28日の経済記事

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