オルドスのある内モンゴル自治区の省都、フフホトにもあった鬼城 [橘玲の世界投資見聞録]

 なんと川の対岸にある巨大なマンション群はすべてゴースト化していたのだ。

 さらに驚いたことに、川に近づいてみると水がまったくない。あとでGoogleの衛星写真で調べてみたのだが、もともとここはフフホトの南を流れる大黒河の支流、小黒河が流れていた。小黒河は幅5メートルほどしかない農業用水のような川で、そのままでは都市の景観を損ねるため、新都心を開発するにあたってフフホト市は川幅を思い切り広げて東河と名前を変え、両岸に公園を造成したのだ。

 しかしこの拡張した川(東河)に流す水を確保できないらしく、一部で池のように水を貯めてはいるが、南北の端は完全に干上がってしまっている。フフホトの都市開発がオルドスより条件がいいのは間違いないが、それでもやはりやりすぎたのだ。

 そう思ってもういちど新都心を歩くと、スケルトンのまま放置されたマンションが目につく。なかには販売用の電話番号が大きく掲げられているものもあるが、工事の止まっている物件を買おうと思うひとはいないだろう。

 ちなみに市内の不動産業者に聞くと、フフホト中心部のマンションが1平米8000~9000元なのに対し、新都心は1平米6000元だそうだ。交渉すれば値引きできるのかもしれないが、現状を見るかぎり、この程度の価格差ではあまり魅力はないのではなかろうか。

 下は、すでに完成している新都心の高層マンション群だ。

 これを見れば、東河対岸の大型物件の販売許可を出せない理由は明らかだ。開発が先行した西側のマンションの販売状況が思わしくないため、これ以上の大量供給で不動産価格が暴落するのを恐れているのだ。


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