外食系企業の優待利回りランキングを堂々発表。対象銘柄の条件は上場している外食系企業で、株主優待として「食事ができる株主優待券」を出していて、その株主優待券が割引ではなく金券として使えることだ。

利回りは1株当たりの「配当+株主優待額面」÷「株価」で算出した。

桐谷さんの選定基準も配当&株主優待の利回り!
これが真の外食株主優待株の利回りランキング

 今回の1位はワタミ(7522)。元々利回りは高い銘柄だったが、株価が下落傾向という事情から幸か不幸かこの順位に。悪評高かった「繁忙期は使用不可」という条件撤廃で利便性は高まった。気になる人は今がチャンスかも。

 2位の三光マーケティングフーズ(2762)、3位のマルシェ(7524)は利用時の条件がないのがいい。ただし額面が1000円とやや高めなので使い切れるよう工夫が必要だ。マルシェは長年、株主優待券と商品の交換ができたが、今年からそれが廃止になった。ラインナップが素晴らしかっただけに残念がる株主も多い。

順位株主優待+配当利回り最低購入額権利確定月最新の株価1位【会社名(コード)】ワタミ(7522)11.68%10万2700円3月,9月【株主優待内容】株主優待券[黄]500円[ピンク]500円100株以上:[黄]6枚[ピンク]6枚など【コメント】曜日制限は撤廃も、ランチ不可、1回1人2枚の制限付き。店舗での食事は両色の券とも使える。2位【会社名(コード)】三光マーケティング フーズ(2762)8.08%9万4100円6月,12月【株主優待内容】株主優待券(1000円)100株以上:3枚または精米1㎏/200株以上【コメント】金の蔵Jr.など居酒屋で使うにはいいが、楽釜製麺所など低単価の店ではやや使いづらいので注意。
3位【会社名(コード)】マルシェ(7524)7.81%8万9600円3月,9月【株主優待内容】株主優待飲食券(1000円)100株以上:3枚/500株以上:15枚/1000株以上:25枚+株主優待品【コメント】酔虎伝、八剣伝などを展開。高利回りだが、今年から株主優待券と商品の交換を廃止したのが残念。4位【会社名(コード)】ヴィレッジヴァンガードコーポレーション(2769)7.61%14万9800円11月【株主優待内容】100株以上:買物券(1000円)10枚※1年以上保有…11枚、2年以上保有…12枚【コメント】本や雑貨販売の店がメインだが実はバーガーのダイナーを経営。株主優待券はダイナーでも使える。5位【会社名(コード)】ゼットン(3057)5.87%9万7900円2月【株主優待内容】①食事優待券(1000円)②公共施設入場券(計2850円分)100株以上:①2枚+②など【コメント】カフェ、ダイニング、バーなど多様な業態の飲食店を運営。食事券だけの利回りなら2.96%。6位【会社名(コード)】安楽亭(7562)5.64%46万1000円3月,9月【株主優待内容】①株主優待券(500円)②割引券(20%)1000株以上:①26枚②6枚、など※①とギフトの交換可【コメント】株主優待券は1000円ごとに1枚利用可という条件付きなので注。黒毛和牛セットなどへの交換も人気。7位【会社名(コード)】東京一番フーズ(3067)5.51%39万8000円3月,9月【株主優待内容】食事株主優待券(とらふぐコース1人前など)500株以上:[15年9月末]2枚[それ以降]1枚など【コメント】創業20周年記念で15年3、9月末確定の優待は通常の2倍。表の利回りは15年9月末と16年3月末で計算。
8位【会社名(コード)】ヴィアHD(7918)5.48%10万400円3月,9月【株主優待内容】株主優待券(500円)100株以上:5枚/200株以上:10枚など※株主優待券と商品の交換可【コメント】有効期限が昨年より約半年から1年に延び利便性が向上。2期5000円分まとめて使うことも可能。
9位【会社名(コード)】吉野家HD(9861)5.35%14万9500円2月,8月【株主優待内容】株主優待券(300円)100株以上:10枚/1000株以上:20枚など※株主優待券と商品の交換可【コメント】吉野家以外に京樽、はなまるうどんなど使えるブランドが多い。今年から商品セットと交換可に。
10位【会社名(コード)】きちり(3082)5.21%7万2000円12月【株主優待内容】100株以上:株主優待券(3000円)1枚※無洗米GABAライスと交換可【コメント】利回りはいいが、株主優待券の額面が3000円と高額なので、1人でランチなどで使うのは不向きかも。

 なお、このランキングでは手がける主たる事業は外食ではないが、株主優待として外食の株主優待券がもらえる「隠れ外食株」もリストアップした。

 その代表が4位のヴィレッジヴァンガード(2769)。本格的なハンバーガー店「ヴィレッジヴァンガード ダイナー」を経営。もちろん株主優待券で食事ができる。14位のテンポスバスターズ(2751)も隠れ株主優待の一つ。例年、食事券は「ステーキのあさくま」系列のみ利用可だったが、今年から、使える店が大幅に増えた。

 ところで創業や上場の周年記念祝いを、配当や株主優待で行なう企業は多い。その理由で今年注目なのが、東京一番フーズ(3067)。創業20周年記念で15年の3月末および9月末の株主優待が、いつもの2倍に。

3月末確定はすでに終わっているが9月末の権利確定にはまだ間に合う。株主優待券1枚で「泳ぎとらふぐコース1人前(6480円相当)」などが食べられるので気になる人は要チェック。

 最後に今年の特に注目の銘柄を紹介しよう。

 9位の吉野家HD(9861)は株主優待券と商品が交換可能に。19位のSFPダイニング(3198)は今年株主優待を新設した。15位のカッパ・クリエイトHD(7421)は昨年TOBでコロワイド(7616)傘下に。株主優待内容が変わる可能性も否めない。情報はこまめにチェックしよう。

順位株主優待+配当利回り最低購入額権利確定月最新の株価11位【会社名(コード)】テンアライド(8207)5.14%3万9800円3月,9月【株主優待内容】100株以上100株以上:2枚/500株以上:10枚/1000株以上:20枚【コメント】居酒屋の天狗などを運営。株主優待券(500円)額面が500円と使いやすいうえ、時間や枚数にも制限がない。12位【会社名(コード)】アトム(7412)5.00%8万4000円3月,9月【株主優待内容】100株以上100株以上:2000P/500株以上:1万P ※株主優待ポイントと商品の交換可【コメント】1P=1円として使える。 お釣りを気にせず食べられるのが魅力。
優待はコロワイド店舗でも利用可。13位【会社名(コード)】ジェイグループHD (3063)4.81%8万9400円2月,8月【株主優待内容】100株以上の株主優待券(1000円)100株以上:2枚/200株以上:4枚/600株以上:8枚 ※株主優待券と商品の交換可【コメント】使用期間は1年と長めに設定されているが、金曜と12月の17時以降は利用不可の制限がある。14位【会社名(コード)】テンポバスターズ (2751)4.79%17万9500円4月【株主優待内容】100株以上100株以上:あさくまグループを含む協力企業の食事券(1000円)8枚【コメント】厨房機器などの企業だが食事券がもらえる。今年からあさくま以外に使用できる店が大幅に増えた。15位【会社名(コード)】カッパ・クリエイトHD(7421)4.65%11万6200円3月,9月【株主優待内容】100株以上の株主優待券(500円+税) 100株以上:5枚/1000 株以上:10枚/2000株 以上:20枚【コメント】株主優待券の額面は実質540円。昨年コロワイド傘下に。今後の株主優待がどうなるか要注意だ。16位【会社名(コード)】カルラ(2789)4.62%4万3300円2月【株主優待内容】100株以上の株主優待食事券(500円) 100株以上:2枚/500株以上:10枚/1000株以上:20枚【コメント】東北地場で和風レストランまるまつなどを運営。額面500円、期限は1年と使い勝手のいい株主優待券。17位【会社名(コード)】第一興商 (7458)4.60%43万4500円3月,9月【株主優待内容】100株以上の株主優待券(500円)100株以上:10枚/1000株以上:25枚※株主優待券とCDチョイスの交換可【コメント】カラオケ店がメインだが、実は飲食店もダイニングバーやパブ、カフェなど幅広く本格的に展開。
18位【会社名(コード)】コロワイド(7616)4.57%93万500円3月,9月【株主優待内容】100株以上の株主優待ポイント500株以上:1万P(×年4回)※優待ポイントと商品の交換可【コメント】1P=1円として使える。株主優待はアトム店舗でも利用可。
ポイントと交換できる商品も豊富。19位【会社名(コード)】SFPダイニング(3198)4.45%17万9900円3月,9月【株主優待内容】100株以上の株主優待券(1000円)100株以上:4枚【コメント】今年株主優待新設の注目株。磯丸水産、鳥良などを展開。桐谷さんイチオシのきづなすしも当社が運営。20位【会社名(コード)】ホリイフードサービス(3077)4.38%6万1700円3月【株主優待内容】100株以上んp株主優待券( 1000円 )100株以上:2枚/500株以上: 5枚/1000株以上:10枚 ※株主優待券と米との交換可【コメント】利用期間が7月1日~翌年3月末で9カ月間と 少々変わっている。株主優待券2枚で米4kgと交換可。
編集部おすすめ