高い流動性、加工の容易さ、優れた着色性:小型で色安定性に優れたE&E部品向けPPA


ポリアミド 66 とポリフタルアミド(PPA)のギャップを埋める Ultramid® T6000(PA66/6T)
RTI および CTI において、UL 試験で優れた難燃性を実証
黒、グレー、そして耐久性に優れたオレンジの着色済みコンパウンドを展開
後方統合の改良済み PA66/6T を、すべての地域で即時提供が可能


BASF (本社:ドイツ ルートヴィッヒスハーフェン)は、ポリアミド 66 (PA66) の剛性および強度が限界に到達する多くの電気・電子(E&E)部品向けに、用途に応じたPA66/6T コンパウンドのポートフォリオを提供しています。Ultramid® T6000 は、湿度のある環境や高温下において、PA66 を上回る機械的特性および誘電特性を発揮する高温ポリアミドです。
また、吸湿性が低いため、寸法安定性に優れており、BASF の Ultramid® Advanced(ポリフタルアミド:PPA)ポートフォリオとのギャップを埋める製品です。Ultramid® T6000 は、標準的な PA66 と同様に低い金型温度で容易に加工ができ、着色性にも優れています。耐久性に優れたオレンジやグレーに加え、さまざまな濃淡の白色コンパウンドの製造が可能です。難燃グレードには非ハロゲン系難燃剤を採用しています。Ultramid® T6000 は、BASF が 2020 年に Solvay(ソルベイ) から買収した、後方統合された改良型の PA66/6T コンパウンドで、現在すぐに提供可能です。


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高い流動性、加工の容易さ、優れた着色性:小型で色安定性に優れたE&E部品向けPPA

Ultramid® T6000 は優れた流動性によって、高電圧コネクタや小型回路ブレーカー(MCB)などの小型で複雑な E&E 部品、さらに電動パワートレインや家電製品の部品の製造に最適です。例えば、Ultramid® T6340G6 は、電気自動車の高電圧コネクタに使用でき、高温下でも電池とインバーター、あるいは配電装置と電気モーター間の安全で確実な接続を実現します。そのため、Ultramid® T6000 は、最も効率的かつ安全な方法で動力を伝達するのに役立ちます。急加速時の大きな電力サージも、車両の寿命期間を通じて確実に処理することができると同時に、コンパクトで柔軟な形状、軽量、低コストという点から、最適な部品設計を実現します。

例えば、Ultramid® T6340G6 の UL カードは、優れた難燃性を示しています。0.4mm で V-0 評価を取得しており、CTI(比較追跡指数)が 600 と高いのが特徴です(IEC 60112 準拠)。そのため、標準的な PA66 よりも低クリープ特性と優れた絶縁性によって、E&E 部品の小型化に貢献します。
このPPA は、0.4mm で 150°C の優れた電気的 RTI(相対温度指数)と、0.8mm で 960°C の GWFI(グローワイヤー燃焼性指数)を達成しています。これにより、高い動作温度下でも、肉厚の薄い部品の機能性を確保できます。BASF の PPA 事業開発担当、アンドレアス・ストックハイムは次のように述べています。「当社の Ultramid® T6000 は、E&E用途におけるPA66とPPAのギャップを埋める製品です。試験の結果、金型温度が 90°C から 110°C の範囲においては、優れた機械的特性や表面外観に著しい影響が生じないことが実証されています。そのため、製造業者は、金型の水冷装置などの既存の設備をそのまま使用することができ、PPA の製造と比較してエネルギーの節約にもつながります。私たちは、お客様と協力しながら、さまざまな色の革新的な E&E 部品で、Ultramid® T6000 の可能性を最大限に引き出していくことを楽しみにしています。」

ポリアミドの市場リーダーである BASF は、Ultramid® T6000 を通じて、高温下で長期にわたる色安定性の基準を満たし、耐久性に優れたオレンジ(RAL 2003)に着色された PA66/6T コンパウンドを提供している唯一の企業です。これらは、高電圧用途における安全性関連のカラーコーディングを長期間維持することが可能です。テイラーメイドの顔料と非ハロゲン系難燃剤を使用することで、特に湿気の多い暖かい環境での電気腐食を防止します。また、黒、グレー、オレンジ、白の着色済みコンパウンドに加え、セルフカラーリング用の UL 認証取得済みマスターバッチも利用可能です。燃料電池部品には、難燃剤を含まない高純度 Ultramid® T6300HG7 を使用できます。

Ultramid®Advancedについて
BASFのPPA製品群は、Ultramid®Advanced N (PA9T)、Ultramid®Advanced T1000 (PA6T/6I)、Ultramid®Advanced T2000 (PA6T/66)、Ultramid®T KR (PA6T/6)、Ultramid®T6000 (PA66/6T)、およびUltramid®T7000 (PA/PPA)の6つによって構成されています。
自動車産業や電機電子産業、機械工学、消費財など多様な分野において、軽量で高性能な次世代プラスチック部品の可能性を広げます。PPAの製品群は世界各国で販売されており、BASFのシミュレーションツール、Ultrasim®(ウルトラシム)とアプリケーション開発における豊富な経験に基づき、射出成形や押出成形用に50以上の配合グレードがあります。難燃剤の有無や、さまざまな熱安定剤、無着色からレーザーマーキング可能な黒色までの色味や、短繊維ガラス、炭素繊維強化材などから選択可能です。BASFのPPAソリューションの詳細についてはhttps://www.ppa.basf.com/
をご覧ください。

※この資料はBASF本社(ドイツ)が2025年07月28日に発表した英語のプレスリリースをBASFジャパンが日本語に翻訳・編集したものです。
※このプレスリリースの内容および解釈については英語のオリジナルが優先されます。


■BASFパフォーマンスマテリアル事業本部について
BASFのパフォーマンスマテリアルズ事業本部は、持続可能性と競争力を両立させながら、プラスチック業界の変革をリードしています。BASF製品の幅広い材料技術と製品ポートフォリオ、そして業界への深い理解により、お客様にとって理想的なワンストップ・ソリューションを提供します。材料分野の専任チームと強力な研究開発力を活かし、世界中のお客様に最先端の技術と専門知識を提供しています。グローバルなネットワークを活かし、イノベーションを推進するとともに、地域ごとのニーズに応じた最適なソリューションを提供することで、競争力を高めています。私たちは、自動車、消費財、インダストリアルアプリケーション、建築・建設などの分野において、性能と効率の向上に貢献し続けています。2024年、パフォーマンスマテリアルズ部門は世界売上高68億ユーロを達成しました。
詳しい情報は https://www.performance-materials.basf.com/
をご覧ください。

■BASFについて
BASF(ビーエーエスエフ)は、ドイツ ルートヴィッヒスハーフェンに本社を置く総合化学会社です。私たちは、持続可能な将来のために化学でいい関係をつくることを企業目的とし、経済的な成功とともに環境保護と社会的責任を追及しています。また、お客様のグリーントランスフォーメーションを可能にする、選ばれる化学会社になるという意欲的な目標を掲げています。全世界で約112,000人の社員を有し、世界中のほぼすべての産業に関わるお客様に貢献しています。ポートフォリオは、コア事業の事業セグメント(ケミカル、マテリアル、インダストリアル・ソリューション、ニュートリション&ケア)、スタンドアローン事業の事業セグメント(サーフェステクノロジー、アグロソリューション)から成ります。2024年のBASFの売上高は653億ユーロでした。BASF株式はフランクフルト証券取引所(BAS)に上場しているほか、米国預託証券(BASFY)として取引されています。BASFの詳しい情報は https://www.basf.com/global/en.html
をご覧ください。


本件に関するお問合わせ先
BASFジャパン株式会社
広報事務局 (カーツメディアワークス内)
TEL:03-6427-1627
basf@kartz.co.jp
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