データ品質向上、リスク管理改革に貢献
データとAIのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下、SAS)は、SAS®Asset and Liability Managementの高度なストレステスト機能、シナリオ分析機能、予測分析機能を通じて、Alliance Bank Malaysia Berhad(以下、Alliance Bank)( https://www.sas.com/en_us/customers/alliance-bank-malaysia.html
)の金利リスクや流動性リスク( https://www.sas.com/ja_jp/insights/risk-management/liquidity-risk.html
)のモニタリング及び監視を強化し、より迅速かつ正確な経営判断を支援します。
2023年以降、金融業界を揺るがした8件の銀行破綻のうち、7件の主な要因は流動性リスクであり、Alliance Bankの取り組みは、業界全体が重要な局面を迎える中で実行されました。
新システムの強固な日次レポート機能は、預金集中リスクのトラッキングや高度な流動性分析により、シミュレーションや分析の精度を改善しました。これにより、Alliance Bankは直近の資金ニーズに基づいた流動性の管理、業務プロセスの約90%を完全自動化することが可能となり、生産性と精度が向上しました。包括的な資産・負債管理(ALM)ソリューションの導入により、同銀行は、マレーシアの中央銀行であるマレーシア国立銀行のリスク・流動性ガイドラインへの準拠に向けて積極的に取り組む姿勢を示しています。
Alliance BankのグループCRO(最高リスク管理責任者)であるジェイコブ・エイブラハム(Jacob Abraham)氏は、次のように述べています。「コスト効率の観点から見て、今回のデータ共有の効率化、人的介入の削減、そして業務効率の向上により、年間コストが大きく削減できると予測しています」
セキュリティを強化し、顧客獲得を促進
2023年、市場の変動と規制強化への対応を迫られる中、Alliance Bankは、4カ年計画「Acceler8」を始動し、システムの刷新、統合型データハブの構築、リスク管理と財務機能の連携強化を目指し、SAS Asset and Liability Management( https://www.sas.com/ja_jp/software/asset-liability-management.html
)を導入しました。これにより、同銀行は業務の効率化、プロセスの自動化を実現し、時間がかかり且つミスが起こりやすい作業時間を最小限に抑えることに成功しています。また、Alliance Bankの職員は、より戦略的で付加価値の高い業務に集中できるようになりました。
このクラウドネイティブなALMソリューションにより、Alliance Bankは前述のシステムパフォーマンスの向上に加え、以下のような成果が得られています。
システムの拡張性、可用性、稼働時間、および1秒あたりの処理件数が10倍に向上
運用コスト、人件費、業務プロセスにかかる時間を10%以上削減
リスク評価およびコンプライアンス対応に必要な平均時間を1日未満に短縮
年間US22万ドル以上のコスト削減を実現
Alliance Bankのシニアバイスプレジデント兼グループ市場リスク部門統括者であるクナラン・ペチェアダヴァール(Kunalan Pecheadavar)氏は、次のように述べています。「システム移行の主なきっかけはコンプライアンス対応でしたが、ALM管理におけるこの革新的な変化により、金利や流動性に対する可視性が飛躍的に向上しました。また本プロジェクトは、効率性の向上、成長の促進、ステークホルダー価値の最大化を目指す当社の「Acceler8」戦略にも貢献しています。当行は今後も迅速で便利、かつパーソナライズされたご提案をお客様に提示していきます」
SASのディレクター兼リスクバンキングソリューション部門統括者であるウィルソン・ヤップ(Wilson Yap)は、次のように述べています。
Alliance Bankは、本プロジェクトでの成果が認められ、2024年にはWatersTechnology Asia Awardsの最優秀アナリティクスイニシアチブ賞およびIDC Future Enterprise Awardsを受賞しています。
リスク管理の変革をリード
最近の業界調査によると、リスク管理( https://www.sas.com/ja_jp/solutions/risk-management.html
)イノベーションを重視しているのはAlliance Bankだけではありません。2024年後半にFT Longitude社とSASが共同で実施した調査によると、回答した銀行のリスク管理部門責任者300人のうち、75%が今後1年間でリスク管理テクノロジーへの投資を増やす予定であると答えており、2021年の51%から上昇しています。また、全体の約3分の2にあたる64%が、リスク管理プロセスの自動化のため、サードパーティリスク管理ソリューションへの投資を拡大すると回答しており、こちらも2021年の43%から大きく伸びています。
リスク管理におけるAIおよび生成AIの活用状況、広範な金利リスクと流動性リスクを検知・軽減する銀行の能力についての調査結果およびCROの見解についての詳細は、sas.com/riskreport ( https://www.sas.com/en/whitepapers/transforming-risk-management-114285.html
)から調査レポートTransforming Risk Managementを参照ください。
*2025年7月1日に米国SAS Institute Inc.より発表されたプレスリリース( https://www.sas.com/en_us/news/press-releases/2025/july/alliance-bank-asset-liability-management.html
)の抄訳です。本プレスリリースの正式言語は英語であり、その内容および解釈については英語を優先します。
SASについて
SASはデータとAIのリーディング・カンパニーです。SASの革新的なソフトウェアと業界特化型のソリューションが、世界中のお客様にデータを信頼できる意思決定に変換するパワーを届けています。SASは「The Power to Know®(知る力)」をお届けします。
*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。