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《Epic voyage to the Island》gouache on canvas,1620×1300mm,2025


銀座 蔦屋書店(東京都 中央区 GINZA SIX 6F)では、韓国在住の作家キム・ソンウの個展「Omnibus of Dodos」を、2025年9月13日(土)~10月1日(水)の期間にGINZA ATRIUMにて開催します。

概要
キム・ソンウは、絶滅した鳥「ドードー」を主要なモチーフとして作品制作を続けています。
かつてモーリシャス島に生息し、外敵のいない環境に適応する中で飛ぶことをやめたドードーは、人間の手によって絶滅しました。「飛べない残念な鳥」として知られるドードーですが、彼の作品に登場するドードーは、再び空を飛ぶ可能性を秘めた、新たな希望の象徴として描かれています。彼はこのドードーを通じて、現代社会で私たちが知らずに手放してしまっている「可能性」や「夢」について問いかけ、あきらめずに歩み続けることの大切さを語りかけます。
本展は、「ドードー」シリーズの歩みを振り返るオムニバス形式で構成されます。新作も35点を公開、日本での展示に合わせて葛飾北斎の《神奈川沖浪裏》をオマージュした作品も発表します。この作品では、ドードーが荒れ狂う波の上で揺れる帆柱につかまりながらひたむきに航海を続ける姿が描かれています。これは、作家自身とドードーがこれからも旅を続けていく決意を象徴すると同時に、波に揺られながらも自分の人生を懸命に生きる私たち自身の姿とも重なります。“たとえ先の見えない航海であっても、希望を捨てずにしなやかに前を向いて進んでいく”という作家の願いが込められた作品の数々を、ぜひご覧ください。

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《The dreamer》gouache on canvas,53×45.5cm,2025


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《Starseekers》gouache on canvas,53×45.5cm,2024


アーティストステートメント
ドードー鳥。
かつて空を飛んでいたこの鳥は、インド洋の真ん中に浮かぶ小さな楽園、モーリシャス島に生息していました。天敵もなく、危険もない平和で豊かな環境の中で、ドードーは少しずつ羽ばたくことの意味を忘れていったのです。
しかし、空を捨てた代償はあまりにも大きなものでした。
ある日、この平和な島に人間がやって来たことによって、ドードーは絶滅という悲劇を迎えることになったのです。
私は長い間、この鳥の物語に心を留めてきました。そして、ふとこんな問いが浮かびました。
「私たちもまた、気づかぬうちに、何か大切なものを手放しているのではないだろうか?」
世界は常に「現実」を語ります。合理的であるべきだと、効率的でなければならないと、そして何よりも「可能なこと」だけを夢見るべきだと。でも、自分自身をそうした枠の中に閉じ込めた瞬間、私たちはすでに飛ぶことをやめたドードーと同じになっているのかもしれません。
フランスの哲学者ガブリエル・マルセルは言いました。人間とは「ホモ・ヴィアトル(Homo viator)」――旅の途上にある存在であり、旅路の中にあってこそ、成長し、戻ってくることができるのだと。道に迷い、さまようその時間の中でこそ、私たちは本当の自分に出会えるのだと。
私たちは皆、それぞれの旅の途中にいます。地に足をつけて呼吸を整えている人もいれば、恐怖の中で一歩を踏み出そうとする人もいる。そして、果敢にも荒波に舟を出し、未知なる世界へと漕ぎ出す人もいます。

今回の展覧会は、そんな「ドードーたち」のオムニバスです。300年前に絶滅したはずのドードーが、キャンバスの中で再び目を覚まし、新たな旅を始める物語。それはひとつの完結した物語ではなく、いくつもの「はじまり」と「ためらい」、そして「羽ばたき」が、異なる時間と空間を交差しながら紡ぎ出す多様な物語です。
だからこそ、私の作品に登場するドードーたちは、「もはや飛べない鳥」ではなく、「可能性を秘めた卵」のような存在です。たとえ不器用な羽ばたきであっても、再び空を夢見るその瞬間から、すでに旅は始まっているのだと思います。
もしかすると、あなたの心の奥にもまた、自由に飛び立つ準備をしている一羽のドードーが、じっとその時を待っているのかもしれません。

Kim Sunwoo

プロフィール


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キム・ソンウ(Kim Sunwoo)
1988年 韓国・ソウル出身
東国大学(Dongguk Univ.)美術学士

近年の個展
2025 A Note Left in the In-Between, Seobo Artspace, Jeju(Korea)
2025 Beyond the Map, Soka Art, Taipei(Taiwan)
2024 Dance, Flowing Waves, Drifting Hearts and Dreaming Journeys, Gangneung Museum of Art, Gangneung(Korea)
2024 Review Exhibition: Almost Perfect Residency, Keep in Touch Seoul, Seoul(Korea)
2024 Tokyo Haiku Training, Almost Perfect, Tokyo(Japan)
2023 Castaway, PBG The Hyundai, Seoul(Korea)
2023 PLATONIQUE: DREAMERS, Galleria, Seoul(Korea)
2023 ASTROLABE: FROM 5 AM TO 5 PM, OKNP, Busan(Korea)

近年のグループ展
2025 On the Edge of Climate Crisis 1.5°C, Koo house, Yangpyeong(Korea)
2025 Atelier Gana since 1975 Happiness Begins with Chocolate, Lotte Museum, Seoul(Korea)
2024 Mimicry Collective ; Connected Minds, Space Thunder, Seoul(Korea)
2024 Dreamers, Signature Kitchen Suite, Seoul(Korea)
2023 Want to See My Cat?, Space Mirage, Seoul(Korea)
2023 Cheek to Cheek, S2A, Seoul(Korea)
2023 My Private Collection, Doing Art, Seoul(Korea)
2023 BOOK AS ART AS, OKNP, Busan(Korea)
2023 Serendipity, Corner Gallery, Seoul(Korea)
2023 Mind and Matter, Gana Art Center, Seoul(Korea)
2023 New Acquisitions 2022, Gana Art Center, Seoul(Korea)

近年のアートフェア出展
2025 Korea Galleries Art Fair, Gana Art, Seoul
2025 UVNT Art Fair, Yusto, Madrid
2025 Art SG, Gana Art, Singapore
2024 Art Taipei, Soka Art, Taiwan
2024 KIAF, Gana Art, Seoul
2023 KIAF, Gana Art, Seoul
2023 Korea Galleries Art Fair, Gana Art, Seoul
2023 GENDAI, Gana Art, Tokyo
2023 LA Art Show, PBG, Los Angeles

販売について                                   
展示作品は、会場にて9月13日(土)11:00より販売します。
※プレセールスの状況により会期開始前に販売が終了することがあります。

展覧会詳細
Kim Sunwoo「Omnibus of Dodos」
会期|2025年9月13日(土)~10月1日(水)
時間|11:00~20:00 ※最終日のみ18:00閉場
会場|銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM
主催|銀座 蔦屋書店
入場|無料
お問い合わせ|ginza.info@ttclifestyle.co.jp
オープニングレセプション|9月12日(金)17:00~19:00 ※どなたでもご参加いただけます。

銀座 蔦屋書店
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CCCアートラボは、企画会社カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社の中で「アートがある生活」の提案をする企画集団です。
わたしたちは「アートがある生活」の提案を通じて、アートを身近にし、誰かの人生をより幸せにすること、より良い社会をつくることに貢献したいと考えています。これまで行ってきた、店舗企画やアートメディア、商品開発やイベントプロデュースなど、長年の実業経験を通して培った知見をもとに、わたしたちだからできるアプローチで企画提案をします。
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